こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
ボスニア・ヘルツェゴビナを代表する世界遺産の街モスタル。
モスタルでの1泊2日旅行では、短い滞在でも素晴らしい体験をすることができました。
絵葉書でよく見る歴史的なスタリ・モスト(古い橋)や魅力的な旧市街を堪能し、美味しい地元料理を楽しむことができました。
また、日帰りで訪れたブラガイ(Blagaj)では、自然の美しさに心が癒されました。
この記事では、モスタルでの1泊2日旅行で訪れるべき観光スポット、食事処、そしてBlagajの日帰り旅行について詳しくご紹介します。
モスタルでの主要観光スポット:歴史とともに解説
ボスニア・ヘルツェゴビナの都市モスタルは、新石器時代から青銅器時代、鉄器時代にかけて人々が生活していた跡が確認されています。
14世紀のオスマン帝国時代に初めて文献に街の名前が登場し、16世紀にはスタリ・モスト(古い橋)が建設され、都市の象徴となりました。
オスマン時代には重要な交易の中心地となり、多文化共生が進みました。
20世紀のボスニア内戦では橋や歴史的建造物が破壊されましたが、戦後に再建されました。
現在、モスタルはボスニア・ヘルツェゴビナで5番目に大きな都市で、歴史的な観光地として有名。
ボスニア・ヘルツェゴビナに行ったら、絶対に訪れたい場所です。
スタリ・モスト – Stari Most
モスタルの象徴である「スタリ・モスト(古い橋を意味する)」は、ボスニア・ヘルツェゴビナの歴史の中で重要な意味を持つ建築物です。
この石橋は1566年にオスマン帝国によって建設され、ナレヴァ川を横断する美しいアーチ型の構造が特徴です。
オスマン帝国時代の建築技術と美的感覚が凝縮されたスタリ・モストは、数世代にわたってモスタルのシンボルとなってきました。
ボスニア話🇧🇦で盛り上がったから
— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) July 4, 2024
旅の思い出をアップしていく🥰
モスタルのスタリ・モストを歩く☺️#はねうさバルカンの旅2024 pic.twitter.com/8YKQoFoNrT
しかし、1990年代のボスニア戦争中の1993年11月9日午前3時にクロアチア系のカトリック民兵によって一度破壊されてしまいます。
幸いにも、2004年にはその歴史的な姿を取り戻し、再建されました。
現在では、モスタルを訪れる観光客にとって必見のスポットであり、特に夕暮れ時にはその美しい姿が川面に映り、素晴らしい写真スポットとなります。
私たちは、電車でボスニアからモスタルへ移動し、午前中にスタリ・モストへ。
サラエボからモスタルへの移動に関する記事は以下を読んでね!
その後は夕暮れ前の美しい時間帯、そして夜、そして翌日の朝食の時間の4度にわたるスタリ・モストの優美な姿を目に納めました♪
モスタル旧市街 – The Old Town of Mostar
モスタルの旧市街地は、街の歴史と文化を感じることができる場所です。
狭い石畳の道や伝統的なオスマン様式の建物が立ち並び、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。
旧市街の中心には、コスキ・メフメット・パシャ(モスク)など、ボスニアの宗教的・教育的歴史を反映する建物があります。
旧市街には、地元の手工芸品や伝統的な食べ物を販売するお店も軒を連ねていてお土産屋さんを見るだけでも楽しいです。
モスタルの旧市街を歩けば、ボスニアの文化と歴史に触れると同時に、地元の人々の生活や文化が息づく場所として、独特な魅力に引き込まれてしまいます。
スタリ・モスト「古い橋」博物館 – Mostar Old Bridge Museum
時間があり、さらに興味がある方は、このスタリ・モストが破壊されたことをアーカイブしている博物館へ行ってみるのがおススメ。
この「Mostar Old Bridge Museum」博物館は、1993年のボスニア内戦中に破壊されたスタリ・モストの歴史と再建の過程を詳しく紹介しています。
展示物には、当時の写真はもちろんの事、破壊された橋の残骸や再建のための設計図、そして再建に携わった人々の証言などがあり、とても興味深いです。
モスタルの橋がいかにして復興されたかを理解するための重要な情報源となっており、訪れる人々にとって貴重な学びの場です。
博物館は、モスタルの旧市街地に位置し(と言うかスタリ・モストからすぐ)、観光地としても人気があります。
モスタルのおすすめレストランと食べ物
世界中から観光客が集まるモスタルのレストランでは、地元のボスニア料理を楽しめるお店が豊富です。
私達が行った「Restoran Kaldrma」では伝統的なボスニア料理が人気で、「URBAN Taste of Orient」では中東や地中海風の創作料理が楽しめます。
また、地元の名物料理には、グリルした肉や羊肉を使った料理があります。
私たちが行ったレストランはどれも良かったので、すべてご紹介します。
URBAN taste of orient
特徴:
- 料理: 「ボスニア料理」を売りにしている風に思えて、実は、中東や地中海の料理を現代風にアレンジして提供しているレストラン。ボスニア料理をはじめ、様々な国の料理が楽しめます。傾向としては、フュージョン料理や創作料理のレストラン。
- 雰囲気: モダンでスタイリッシュな内装が特徴のレストランで、欧米からの観光客に大人気です。落ち着いた雰囲気で、カジュアルな食事から特別なディナーまで幅広い食事があります。英語は問題なく通じます。
- 設備: スタリ・モストが見える素晴らしいテラス席があり、モスタルの美しい自然と街並みを眺めながら食事ができます。はねうさ夫がどうしてもこのレストランで朝食を食べたいと言うので行きました。店内席はエアコン完備です。
所在地: モスタルの中心部に位置し、観光名所や旧市街からアクセスしやすい場所にあります。
Restoran Kaldrma
特徴:
- 料理: 地元のボスニア料理を中心に、多様なメニューを提供しています。特に伝統的な料理やシーフード、グリル料理が評判です。私たちは「ボスニアの朝食」というプレートを注文してブランチ代わりにしました。見た目は地味でしたが、おいしかったです。
- 雰囲気: ボスニアの歴史的な雰囲気が漂うレストランで、モスタルの旧市街の中心部に位置しています。落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しむことができます。英語は問題なく通じます。
- 設備: スタリ・モストではなく、Kriva ćuprija橋という小さな川にかかっている橋がテラス席から見れます。モスタルの大自然や旧市街の道行く人たちを眺めながら食事ができ、とても雰囲気が良かったです。
所在地: モスタルの旧市街地に近く、スタリ・モストから徒歩2分。
Restoran Neretva
特徴:
- 料理: 伝統的なボスニア料理と西洋料理の両方を提供しているレストランで、特にグリル料理が人気です。ボスニア料理を食べたいけど、もう少し洋食寄りのメニュー(バーガー、トルティーヤ、オムレツ、パスタなど)が食べたい場合におすすめです。ビールやカクテルもあります。
- 雰囲気: 店内意外に中庭の木々に囲まれたテラス席があり、リラックスできる落ち着いた雰囲気です。オーナーと思われる若い男性はボスニア紛争時にドイツに疎開していたとのことで、ドイツ語ペラペラでした。そのせいか、周囲にはステーキなどを注文しているドイツ人観光客が多かったです。ボスニア語、英語、ドイツ語が通じます。
- 設備: 緑あふれるテラス席は雰囲気満点。私が行った時はお手洗いも綺麗でした。
所在地: モスタルの中心部から少し離れたネレトヴァ川沿いに位置し、観光名所や旧市街からもアクセスが良好です。
モスタルのおススメ写真撮影スポット
何度も言いますが、モスタルと言えば「スタリ・モスト」です!
美しいアーチの橋と透き通る水が流れる川、橋の両サイドに見えるオスマン式の建物などを写真に収めたいと思う方は多いはず。
ここでは5ヵ所の写真撮影スポットをご紹介します!
Beach below Stari Mostから
個人的に一番のおススメは、このビーチからの写真撮影です。
水面から近く、橋のアーチ型が最も美しく見える角度だと思います。
また、角度を変えると橋のアーチの向こう側に見える建物も見えるので、撮り方によっては臨場感あふれる構図になりますし、夕方などの撮影する時間帯によっては、建物が夕日に照らされたり、橋が美しい水面に移りこんだりしてとっても素敵な写真が撮れますよ。
川が非常に近いので、水位や流れを気にしながら、川に落ちないように注意して撮影しましょう!
Mostar UNESCO Marker付近から
モスタル駅から旧市街地に向かってずんずんと歩き、メイン通りを歩きながらスタリ・モストを目指すと、少し坂になっている部分からスタリ・モストが見えます。
ズームレンズがあるとよりうまく撮影できると思いますが、ここの史跡に腰掛けてスタリ・モストを背景に写真を撮っている人も沢山いました。
道沿いなので気軽に撮影できるのが良いです!
URBAN taste of orientレストランのテラス席から
先ほどのおススメレストランでご紹介したレストランの「URBAN taste of orient」。
テラス席からとても素晴らしい景色が望めます。
テラス席が空いていない、または座りたくない場合でも、食事の前後などでテラスに出て写真撮影しても良いよ!と店員さん。
テラスの雰囲気も良いので思い出に残る写真撮影にぴったりです。
他にも「Restoran Labirint」からもスタリ・モストが見えますが、価格帯が少し高めの設定、かつ橋に近すぎるので少し角度が難しいかもです。
Lučki mostの上から
スタリ・モストを別の橋から見て撮影しちゃおう!という戦略。
注意点としては、このLučki most橋からも素敵な写真が撮れますが、個人的には飛び込みの練習をしている地元民用に設けられている黄色い階段がなんとも美しい景観を邪魔しているのが残念!
スタリモストの上には、50ユーロ集まったら橋の一番高い部分から飛び込む!という観光客から収入を得ている「飛び込み人」がいます。怖いからお金渡したくないですが、写真手前の黄色いハシゴ部分には「訓練」している男性たちの姿も。
ビーチのパラソルも若干多すぎかなと感じましたが、連日暑かったので仕方ないのかもしれません。
Koski Mehmed Pasha Mosqueから
このモスクから素晴らしい写真が撮れるようなのですが、入場が有料です。
モスクの中に入って見たかったのですが、はねうさ夫は乗り気ではなく(ケチなドイツ人爆発)しぶしぶモスクを後にしましたが、他の方の写真を貼っておきますね。
川沿いに建つモスクのミナレットは絶好の撮影スポットで、高い位置から街を360度見渡せるようですよ!
モスタルからブラガイ(Blagaj)への日帰り旅行
ブラガイ(Blagaj)はボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルから南東約12kmに位置する小さな町で、200mの岩壁の裾から流れ出るブナ川の源流がある歴史的な村です。
「ブラガイ(Blagaj)」という名前は、ボスニア語で「穏やかな」を意味し、この地域の穏やかな気候に由来していると考えられています。
ブラガイには、断崖絶壁に建つオスマン建築と地中海様式を取り入れた修道院が有名です。
この建物はダーヴィシュ(修道士)たちのために作られ、現在は国の重要文化財として保護されています。
ちなみに、日本もサポートしている(いた?)らしく、看板も見つけました。
数年前までは日本が寄付したバスも走っていたようで感慨深いです。
ブラガイ(Blagaj)の見どころ
ブラガイの見どころは、当然、イスラム神秘主義の修道院テキヤ(Tekija)と絶壁の崖、水源のコントラストです。
とにかくエメラルドグリーンの川が美しい!!
修道院テキヤ(Tekija)のある複合施設には、博物館や売店もあります。
建物の中に入るには入場料を支払い、肌の露出(女性は髪の毛も)をしない服装である必要があるので注意です。
200メートル以上の高さの崖に沿って建てられたこの建物と川の源流のコントラストはとても美しく、写真をひと目見た時から、モスタルへ行ったら絶対に足を延ばしたいと考えていました。
実は、この修道院は、岩の崩落により複数回損傷を受け、テキヤ自体は何度も再建されています。
岩の崩落と再建は1716年、1871年、1923年、1949年、1951年、1972年、そして近年では2011年と、数回行われています。
テキヤの主な目的は、ダーヴィシュ・ズィクル(神やその名前を称える祈りの歌唱)の場として利用されることでした。
つまり神聖な場所なのですね!
そして、テキヤは、ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるユニークな例であり、いくつかのダーヴィシュ(修道士)が常に居住する場所でした。
通常は、キリスト教の修道院の生活様式と比較すると、テキヤにおけるダーヴィシュたちは常にそこに住むわけではなく、共同の祈りや礼拝のために特定の時期に集まるだけらしいのですが、このテキヤは例外であり、ベクターシュ派という修道的な生活様式を育む宗教団体に属していました。
複合施設には、講堂、モスク、ダイニングルーム、ハマム、瞑想部屋、サリ・サルトゥクのトゥルベ(霊廟)、などが含まれていたと言います(参照:Bragaj Tekke公式ホームページ)。
1952年の再建時には、文化財保護研究所によってテキヤ以外の施設の遺構は撤去され、壊れた施設は2012年に専門家の分析に基づき修復されました。
徒歩約30分程度の丘の上にはブラガイ要塞があり、街を見渡せるビューポインがあります。
ブラガイへ行った日はとても暑く35℃ほどありましたが、洞窟から湧き出るブナ川の美しい源流、流れる滝を見る事ができてとても癒されました。
小さな橋があり、対岸へ渡ることができます!
少しだけ水に手を入れてみましたが非常に冷たかったです!水は飲めそうなくらいキレイでした❤
川沿いにはテラス席のあるレストランがいくつかあるので、レストランで食事をしたり冷たい飲み物を飲んだりして休憩することもできます。
レストラン価格は強気の観光客価格なので、それでもOK!という方はぜひレストランへも行ってみてください。
清流を利用したマスなどの魚の養殖が行われているようで、お魚のグリルなどが名物の様です。
ちなみに、ブラガイの見どころは、この水源とテキヤくらいしかありませんので、ハイキングしたりしたい方以外は長い時間滞在する理由は余りないと思います。
Blagajへの行き方
ブラガイへ行く一番安い方法はローカルの路線バスです。
モスタルからブラガイへの日帰りツアーを利用する方法もあると思いますが、私たちはモスタルに1泊しかしなかったので、自力で行くことにしました。
ツアーにはガイドがつくことが多く、ブラガイの観光名所を効率よく回ることができますが、価格は自力より高くなると思います。
ブラガイへは、モスタルから路線バスが出ていますが、私たちがバス停に着いた時には次のバスまで時間があり、かなり暑い日だったので、タクシーを使いました。
モスタルからブラガイまでの距離は約13kmで、車で約20分ほどの距離です。
言い値で片道10ユーロ(20 BRM)でした。
モスタルからブラガイへ行く際のバス乗り場ですが、モスタルのバスターミナル(Autobuska Stanica)からブラガイ行きのローカル路線バスが出ています。
また、スタリ・モストの撮影スポットとして先ほど紹介した旧市街地に近いLučki most橋付近からも出ています。
私たちは宿泊先から鉄道駅までだと結構離れていたので、近くの「Lučki most橋」付近のバス停「Autobusna stanica Lučki most」の時刻表を見ました。
バスの時刻や運行状況は、現地のバスターミナルで確認するのが良いでしょう。
帰りのブラガイからはローカルバスを使って帰ってきました。
以下が、ブラガイからモスタルまでの時刻表です。土日は本数が少ないので注意が必要です。
料金はひとり2.1 BAM (1.07 EUR) でした。
ブラガイのバス停の場所は分かり易いです。
モスタルから来たバスは、ブラガイ停留所が最終ストップで、折り返しますのでブラガイからモスタルへの移動は間違えることは無いと思います。
バスが来るまで少し時間があったので、バス停の道はす向かいのピザ屋さんでビールを飲みながらバスを待ちました(笑)
以下がブラガイのバス停の地図ですが、わからなければ、人に聞くと親切に教えてくれます。
コメント