こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。
オマーン旅行をマスカット観光だけで終わってしまうと勿体ないです。(そんな人いないかもですが)
オマーンの魅力はそのバラエティあふれる大自然と現地の人たちにあると思っています。
そんな魅力たっぷりのオマーンで必ず行くべき場所はズバリ「ニズワ」とその周辺の町や村。
古き良きオマーン第二の都市ニズワと、ニズワから実際にプライベートツアーを申し込んで行った周辺のミスファット・アル・アブリーイン村や、世界遺産にも登録されているバハラフォート、そして一見の価値あるシャブリン城などの情報満載でお伝えします。
オマーン第二の都市ニズワ観光!ニズワには何があるの?見どころは?
オマーンへ行ったら観光の拠点となるのは首都のマスカットではなく、実はニズワと言うオマーン第二の都市だったりします。
ニズワは、オマーン内陸部の中心都市。ダーヒリーヤ地方最大の都市で、首都のマスカットからは170km離れており、ハジャル山地の中腹にあるオアシス都市です。
歴史的にはオマーンの首都だった時期もあり、伝統的なオマーンの歴史や人々、広大なスケールの大自然、古き良きオマーンの雰囲気を味わうことができます。
暑く乾燥した岩や土が広がる場所に佇むオアシスの町や村は今までどの場所でも見たことがない景色でした❣
オマーンへ行ったら、マスカット観光と合わせてニズワ周辺の歴史ある町や村をまわってみましょう。
ニズワフォート
ニズワには、ニズワフォート(砦)と呼ばれる17世紀に建てられた城塞があります。
堂々とした円筒状の塔や、エントランスに置かれた大砲(上写真)、洗練された内装で知られています。
修復されたばかりなのか、結構キレイ。
また、ニズワフォート内でところどころに見かける敵襲の際に熱々のお湯やシロップをかけたり、石をぶつけたりする仕掛けを見ることができ、防御際の工夫を垣間見ることができて興味深かったです。
城壁の上や塔にも上ることができ、ニズワの町とそれを取り囲む山々を眺めることができるので、上にのぼって素晴らしいオアシスの景色を満喫しましょう♪
入場料:大人1人5リアル
8:00~20:00までオープン
金曜日:8:00~11:30、13:00~20:00
ニズワスーク
マスカットのマトラスークを見てしまうと少し小さく感じますが、ニズワにはスーク(市場)もあります。
欧米からの観光客がうろうろしながら見ている壺やかごが売られている可愛い外のお店もありますし、屋内のスークにはデーツなどの食品のお店もあります。
スークはお土産探しにもってこいの場所なので、気に入ったものがあれば旅の思い出に購入してみましょう。
ニズワで絶対行くべきお勧めのレストラン:Angry Crab
車で何度か通りすぎて気になっていたレストラン。
どうやらできたばかりのレストランらしく、地元民は車で来てピザなどを注文し、車内で待ってピックアップするという(このレストランだけに限らずオマーンの多くの場所でそのような人たちを見て驚きました)人が多いためか、こちら、私たちが入るまではお客はいず・・・でした。
前菜の盛り合わせプレートと、「シーフード・バケツ」メニューを注文。
オマーンのニズワに来ました。
シーフードレストランで前菜盛り合わせを注文したら、こんな可愛くて美味しくてヘルシーなプレートが運ばれてきました🥰😋#Oman #Foodie #食いしん坊 #中東旅 #オマーン pic.twitter.com/Uc15bVvsuv— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) January 19, 2023
「バケツ」メニューの中身は選ぶことができます。
この「バケツ」が凄くて、エビ、ロブスター、カニ、ムール貝、イカなど盛りだくさん!
ソースも、赤、ロゼ、白から選べ、私たちはロゼソース(少しのどの調子が悪く、赤は辛いと言われたので)でお願いしました。
運ばれてきたお皿には、少しカレー風味と言うか中東のスパイスで炊き込んだご飯がドーナツ型に盛り付けてあり、その真ん中に「バケツ」をザラザラっと投入して豪快に手で食べると言うもの!(手袋やカニを食べる器具は持ってきてくれます)
Twitterに投稿したらパエリアと間違われたのですが、お味は全く違う!
オマーンって、山や砂漠だけでなく海もビーチもあるから、魚市場があるのは勿論で美味しいシーフードが食べれちゃう😋通常は高価なロブスターもオマーンなら手の届く価格でめちゃくちゃ美味しい😍
このシーフードレストランの「バケツ」メニューは最高だった。#中東旅 #オマーン #Foodie #Oman pic.twitter.com/1HCEIgfEgv— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) January 19, 2023
上手く説明できない唸るおいしさなので、ぜひご自分の目で確かめてほしいです!!
思い出しただけでヨダレがww
オマーンではおいしいシーフードがいただけることは以前の記事でも書きましたが、こんな内陸のニズワでもシーフードのレストランがあるとは感激です❣
ちなみに私たちが食べているのを外から見たオランダ人家族が恐る恐る入ってきたので「このレストランは当たりだよ!」とおすすめしておきました(笑)
当然ですが、レストランにはお酒はありませんのでお水などを注文しましょう・・・。
ちなみに、前菜盛り合わせ、バケツメニュー、お水2人分を注文して、2人で合計38ユーロでした。
また、これは余談ですが、店員のおにいさんと少し話したら、イラン出身でなんと大学院で修士号まで取ったそうですが、皆さん革命から始まりアメリカの制裁、近年は政治的に不安定な状況が続き、ご存じの通り国内で仕事を見つけることはかなり大変で、オマーンに逃げてきたというか出稼ぎに来ている方でした。
「ここでの生活は安心安全ではあるけど、毎日家族や友達に会いたくてしょうがないし、早くイランに帰りたいよ」と言っていました・・・日本と言う国に生まれ育ち、比較的安全なドイツのド田舎に住んでいる自分は彼にかける言葉がありませんでした。
ニズワを旅行するうえでの注意点
ニズワは治安が良い街なので、治安面での注意点と言うよりは、ニズワに来てオプションの日帰りツアーなどを探そうとすると、見つからないので注意が必要です。
いわゆる外国人観光客向けの「旅行会社」や「ツアーオフィス」がありません。
今まで80か国を旅しているはねうさ夫でさえびっくりしたこのオマーン人の商売っ気のなさというか、もしかして国から規制があるのか理由はわかりませんが、とにかく自力では行けないニズワ周辺の見どころへ行くには、宿泊しているホテルに相談してプライベートツアーを申し込むのが通例のようです。
そして、プライベートツアーは、高いです!
行き当たりばったちでオマーン旅行をしようと思うと、意外とうまくいかないことが分かったので、レンタカーを借りる人が多いこともオマーン現地へ行ってから納得しました。
また、「英語堪能なドライバー兼ガイド」と言っても英語で高度な内容のガイドをこなせる、私たちの様々な質問に答えられる程の英語力はなかったので(個人差はあると思いますが)、しっかり見たい人は、ニズワで何を見たいのか、ニズワから絶対行きたい場所はどこなのかを明確にしておくべきでしょう。
私たちはニズワの町を探しましたがツアーを催行しているような旅行会社が見つからなかったので(1件だけありましたが結局話を聞くとプライベートツアーだった)、宿泊したホテルで手配して、車1台を2人で貸切る形となりました。
支払った価格は、車1台と英語ガイドさんを終日お願いする形で75オマーンリアル(約179ユーロ/約25,900円)!
とはいえ、ガイドさんとの思い出や素晴らしいオマーンの景色はプライスレス。大金を払ったかいがありました。
チップもあげたので、合計金額を考えると、オマーンを2人で旅行するよりも4人で旅行することをお勧めします!!
ニズワから足を延ばして行きたい!英国王も訪れた伝統的な村「ミスファット・アル・アブリーン(Misfat Al Abriyeen)」
200年以上前の建物が立ち並ぶ、古き良きオマーンの小さなミスファット・アル・アブリーン村。
プライベートツアーのガイドさんが村の入り口に車をとめると、看板に「厳格なイスラム信仰のオマーンの村なので村人に敬意をもって観光してください」と注意書きがありました。
肌を露出する服装や旅のマナー(トイレを借りるだけ、ゴミの処理などは気を付けて)には特に注意しましょう。
階段と石畳でできた狭い道が続くこの村は、ここ数年前に電気が入ったそうで、ホテルやレストランはなんだかとってつけたような新しい雰囲気ではありましたが、村を越えて渓谷のほうに出ると、すばらしいオアシスの景色が広がります。
比較的暑くない1月に行ったとはいえ、日中はかなり暑く日差しが強かったので私たちはレストランで飲み物だけ注文することにしました。
オマーンで何度もお世話になった、冷たくてキュッと酸っぱいレモンミントドリンクを注文(以下写真はホテルで飲んだもの)
ルーフトップにセッティングされたテーブルがあり、この村の美しさ、平和さを全身で感じる事の出来る素晴らしい景色を見渡せます。
あ~、最高!
オマーンの伝統的なテキスタイルを使った可愛い店内はとっても雰囲気があり、色々見ていると・・・なんと、現在のイギリス王が皇太子時代にこちらのレストランへ来たと言うことで、写真などが飾られていて、レストランの方は誇らしげでした。
ニズワから足を延ばして行きたい!伝統的なオマーンの家屋を博物館にした「Bait Al Safahハウス」
オアシスの町を一望するポイントで記念撮影などした後に、ガイドさんから連れて行ってもらった場所が「Bait Al Sahah」という小さな村にあるオマーンの伝統的な家屋を再現した博物館。
HPがありますが、アラビア語のみ・・・サファット・ハウス
恐らくガイドさんが連れて行くとコミッションがもらえるとかそういうシステムな気はしますが、入場料の3リアル(1040円ほど)を、別途個人で支払う必要があります。
博物館の中では、家の中のキッチン、居間、寝室などを見ることもでき、当時の食べ物の一部を石臼で引いてクレープ状にしたものを再現して観光客に味見させてくれたり、おばあさんが種を石ですりつぶして油を搾る作業(実際にこの油を販売しています)を見学できたりして、とても興味深かったです。
アルガンの仲間だと言う搾りたての油はお肌に良く全身に使えると言うことで、感想がちな髪の毛用に小さいサイズのオイルを購入しました(これ、本当にしっとりする!もっと買えばよかった)。
オマーンの家庭は子沢山が通例で、10人以上の姉弟姉妹は珍しくないそうで、なんとガイドさんも13人の兄弟姉妹がいるのだとか!
そういうお家事情があり、昔は一つの巨大な家の中に部屋や仕切りを設けて、長男家族、次男家族、三男家族・・・などと同居するのが普通だったそうです。
近年は、両親の家から出て自宅を建てる人が増えているとのことで、それでも子だくさんは普通なので、必然と家が大きくなるのだそう。
なるほど。
博物館の見学の最後には、オマーンコーヒーとデーツのサービスでほっと一息つきました♪
ニズワから足を延ばして行きたい!中東のグランドキャニオン「ジェベル・シェムス(Jebel Shams)」
ニズワを拠点に観光する場合に絶対外せないのが、中東のグランドキャニオンと呼ばれる「ジュベル・シェムス(Jebel Shams)」。
4WDの車でないと行けない標高3000メートル近くのポイントまでぐんぐん走って行ってくれました。
この4WD車を借りると言う意味でも、プライベートツアーは高くなっちゃうんですね、きっと。
途中で小さなオアシスの村や乾季にはカラカラに干上がってしまう「川」などを見ながら山道をくねくねと上って行きます。
ジュベル・シャムスの景色を見渡せるポイントは標高2000メートルを超えているとのことで風もあって肌寒い!(羽織れるものを持っていくと良いです)
夏には避暑地として、お隣のサウジアラビアから沢山観光客が訪れるのだとか。
この壮大さは言葉や写真などでは到底伝わらないので、実際に目で見てほしいです。
オマーンの壮大な自然は本当に素晴らしいです!
中東のグランドキャニオンと呼ばれる #オマーン のジュベル・シャムス。
🇴🇲には手付かずの大自然があるのが魅力😍山の標高は3000M以上でこのビューポイントも風が冷たかった。夏には隣国UAEやサウジの富裕層の避暑地になっているとの事。写真ではスケールが伝わらないので実際に見てみるに限る! pic.twitter.com/90S0A9X6EY— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) January 20, 2023
ちなみに、「太陽の山」意味するこのジェベル・シャムスを眺められる高級リゾートホテルとして有名な「アナンタラ・ジャバルアフダルリゾート」には、亡きダイアナ妃が降り立った「ダイアナ・ポイント」と呼ばれる場所があるそうで、いつかリッチになったらリゾートに泊まって、ガイド付きのトレッキングツアーに参加してみたいですw
ニズワから足を延ばして行きたい!「バハラフォート(Bahla Fort)」
バハラフォート(城塞)は、オマーン最古の砦で、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。
石造りの土台に泥レンガの壁と塔を持つ巨大なバフラ・フォートと、隣接する王のモスクは、周囲の泥レンガの集落とヤシの木に囲まれています。
オマーンの砂漠にある泥壁のオアシスの役割も果たしていたこの砦と集落は、12世紀から15世紀末までオマーン中央部を支配し、バハラを首都としていたバヌ・ネバン族(ナブハーニ朝)の繁栄を支えていました。
当時、バハラはイバディズム(イスラム教の一派)の中心地であり、古代オマーンはこれに基づき、その影響はアラビア、アフリカ、そして世界全体に及んでいたくらい大きな影響力があったと言います。
迷路のような泥レンガの住居と耕作地を囲む見張り台と歩廊のある広大な壁(シュール)には、いくつかの門があり、オアシスの水は、ファラジ(灌漑システム)と呼ばれる井戸と地下水路によって、遠くの泉から地下水を引き込み、季節ごとの水の流れを管理することで水源を供給していました。
バハラは、中世イスラム時代の要塞化されたオアシス集落の優れた例であり、初期住民の農業や家庭のための水利技術の高さを示しています。
丸みを帯びた塔と城壁を持つ火薬前式の砦は、石と泥レンガの技術で作られた周囲にある塀とともに、支配階級の地位と影響力を垣間見ることができます。
栄えたナブハーニ朝は、1624年にヤアーリバ朝が興るまで続き、ヤアーリバ朝が都をニズワに返還する少し前にバハラ城塞は破壊されたと言われています。
破壊された後はそのままの状態だったため、世界遺産に登録された時にはぼろぼろの状態で世界遺産のレッドリスト(危機遺産リスト)に入っていました。その後、2004年に危機遺産リストから外れるまでの30年以上の歳月をかけて、注意深く修復作業が行われました。
13kmにも及ぶ市壁は、要塞、オアシス、周囲を取り囲んでおり、当時の王朝の権力の大きさを想像することができますね。
約110m×115mの要塞からは、オアシスの都市バハラの街を一望することができます。
ニズワから足を延ばして行きたい!「シャブリン城(Jabreen Castle)」
世界遺産にも登録されているし、説明を理解したうえで見学するととっても味わいのあるバハラ・フォートではありますが、「どこを見てもほぼ同じ色の泥壁を延々と見たところでオレは感動しないぜ・・・」っていう人もいる事でしょう。
はねうさ夫がそんな感じだし、ガイドのおにいさんからも「バハラ・フォートとシャブリン城のどちらか一つを選べと言われたら、個人的には断然シャブリン城の観光をお勧めするね!」と言われたので、シャブリン城の見学時間を多くとってもらいました。
1675年にイマーム・ビルアラブ・ビン・スルタン(Imam Bil-Arab Bin Sultan)によって建設されたシャブリン城は、数ある城の中でも最も保存状態が良く、要塞建築と洗練された装飾が見事に調和する建物は「オマーンで最も美しい城」と言われるほどです。
当時は、占星術、医学、イスラム法に関する重要な学問の中心で、5階からなる大きな長方形の城には、55個の部屋があり、図書館もあります。
そして、「太陽と月の間」と呼ばれる部屋の天井に精巧に描かれた装飾は一見の価値があります。
また、敵からの防護的な目的として複雑な建築様式を採用しており、隠し部屋を見つけるのもジャブリン城を見る楽しみのひとつ。
彫刻が施された丸天井が目を引く埋葬室や、スルタンが愛した馬のための部屋などがあります。
ジャブリン城は、山と砂漠の乾燥地帯に位置しているため、1年の大半は猛烈な日差しを受けて暑い日が続きます。そのため、外庭にはファラジ(灌漑システム)が通っていますが、これは給水用ではなく、当時はエアコンとして使われていたそうです。
先人の知恵ってすごいですね。
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