こんにちは!はねうさぎです。
そういえばかなり前にドイツの滞在許可証を受け取ったのですが、あまりにあっさりだったので、感動がなかったのですが、ここ最近滞在許可証が活躍していて嬉しいです。
やはり、自分の存在を証明するものがあるっていいですね。今回は初めての申請ということで、滞在許可は1年間有効ということで発行されました。
ドイツの滞在許可証の申請から取得までの流れ
以前、外国人局(イミグレーション)に滞在許可証(Aufenthaltserlaubnis)を申請に行ったことは書きました。(くわしくは「ドイツの外国人局は予約制!ドイツでの滞在許可証を申請」をどうぞ)
「カードの準備ができ次第、約三週間後に郵送の手紙でお知らせします」
と言われていたのですが、「本当に三週間でお知らせ来るのかなあ?」という疑問がありましたが、ちょうど3週間で手紙が届きました。
そう、私は完全にドイツのお役所機関をナメきっています(笑)
実際の流れは以下です。
◆8月1日:イミグレーションにて滞在許可証を申請。申請が受理される。
◆8月21日:郵便にてお知らせあり
◆8月25日:イミグレーションオフィスまで滞在許可証を受け取りに行く
結果から言うと、何の問題もなく滞在許可証を受け取ることができました。
滞在許可証はIDカードのようになっていて、申請時に提出した写真が表面に大きく表示され、裏面には小さく表示されています。
また、光にかざすと、カード全体に顔写真が浮き出てくる・・・ちょっと自分の顔が光っているのは怖いですが、偽造防止のためなんでしょうね。
ちなみに、滞在許可証を受け取るまではトラブルがあったり思った以上に苦労したりしている方もいるようなので、私の場合のケースと、個人的に考える「申請から受け取りまでをスムーズに進めるコツ」のようなものをお伝えしたいと思います。
滞在許可証を申請する(婚姻の場合)
あくまでも私の場合ですので、ドイツ人と結婚して滞在許可証を申請した場合になります。
また、お住まいの州や管轄のイミグレーションオフィスによっても対応が異なる場合があると思いますのであくまでも参考程度に考えていただければと思います。
私の場合は、日本で婚姻届けを出し、ドイツで順民登録した後にイミグレーションオフィスにて滞在許可証を申請したパターンです。
日本国籍を持っている人の場合には、入国の際にビザが不要で(つまり日本でビザの手続きをする必要がありません)入国後の3か月以内に、住んでいる市町村の役場に住民登録の手続きをし、その後住んでいる管轄のイミグレーションオフィスに滞在許可証を申請する流れとなります。
つまり、
1.入国(ビザウィーバーにて)
2.住民登録(速やかに!私は移住した2日後に登録しに行きました)
3.外国人局(イミグレーションオフィス:Ausländerbehörde)にて滞在許可証を申請
4.外国人局にて滞在許可証を受け取り
という流れです。
外国人局(Ausländerbehörde)に行く前に準備しておくこと
【外国人局に行く前に準備しておくこと:書類の準備】
日本で婚姻届けを出した方の場合、ドイツ国内においても「婚姻関係にある」と認められますので、婚姻に関する追加の手続きは不要です。
ただし、日本で婚姻届けを出した時に必ず「受理証明書」という書類の手続きをしてください。
私の場合は東京の世田谷区でしたが、婚姻届を出した時に「受理証明書がほしい」旨を伝え、手数料を支払って受理証明書を受け取りました。
この受理証明書はいわゆる「Marriage Certificate(結婚証明書)」として後々まで使えますので大事に保管してください。
もちろん、ドイツへ来るときに持ってくるのを忘れないように!
そして、この婚姻届けの受理証明書には公式なドイツ語の翻訳書類とアポスティーユが必要です!
公式なドイツ語の翻訳に関しては、公認翻訳通訳士のツッキー・カールさんにお願いしました(くわしくは「ドイツ人との国際結婚、日本での手続後に相手国への婚姻登録」をどうぞ)
日本で発行されたすべての書類には全てアポスティーユをとっておくことをお勧めします。
その理由としては、ドイツの場合は言葉よりも書類で信用度が変わること、また、アポスティーユがあればどの担当者にあたっても「確実な書類」であると証明できるためです。
アポスティーユに関しては「アポスティーユの申請に行ってきた」でも書いていますので参考にしてください。
日本での婚姻届けの際には受理証明書+ドイツ語翻訳+アポスティーユをお忘れなく!
移民局は予約してから行こう
また、移民局は基本的には予約制のはずですので、パートナーに協力してもらってアポイントを取りましょう。
その時に持っていく書類なども事前に確認しておくとスムーズです。
>>あわせて読む
私が申請したイミグレーションの場合は、電話で予約した担当者と面談することになっていたので事前確認して良かったです。
また、申請フォームへの記入が必要とのことで、申請フォームをイミグレーションまで取りに行っていたので、その時に担当者に確認していました。
私たちが準備した書類は以下です。
◆パスポート
◆記入済の事前に取り寄せた申請フォーム(オレンジ色の用紙で”Application for a residence permit”というもの:ドイツ語”Antrag auf Erteilung einer Aufenthaltserlaubnis”)
※申請フォームはもちろんドイツ語で記入しましょう!私は途中まで英語で記入してしまい、横にドイツ語を書き足しました・・・。
記入したらドイツ人のパートナーに最終確認してもらうと良いです。
◆結婚証明証(原本日本語、公認翻訳付き、アポスティーユ付き)
◆顔写真
※日本で取ったパスポート用の写真もありましたが、何か言われるのが嫌だったので、ドイツでパスポート用の写真を撮りなおしました。
※ビザ用の写真例に関しては、こちらのリンクを参考にしてください。
ちなみにアメリカでは歯を見せて笑ってるID写真もOKだったと思うのですが、ドイツでは歯を見せて笑ってはいけないようで、日本と一緒ですね。
【念の為持っていったもの】
◆はねうさ夫のID
◆はねうさ夫の収入証明(税金支払い書類)
◆日本の両親の戸籍謄本(アポスティーユ付き)※申請書類に私の両親の情報を記入するページがあったため、用意していきました
◆新姓に更新する前の自分のパスポート
また、申請には100ユーロの手数料がかかりますので、現金の準備、また、書類の何カ所かにサインする場所がありますので氏名を変更した方の場合は自分の新姓のサインも決めておいてくださいね。
【移民局に行く前に準備しておくこと:情報収集】
ドイツ大使館や同じく滞在許可証の記入の仕方や体験談などの他の方のブログなどを調べて情報収集しておくことをお勧めします。
スムーズにいかなかった場合の「プランB」を考えるためや、心の準備にもなります。
また、申請フォームの必要事項にはすべて記入するべきですが、「グレーだなあ」「微妙だなあ」とおもうところは空白にしておいて、面談の時に質問するのもありかと思います。
私は実際ドイツ語能力のところを空白にしました。
ドイツ語は全く喋れないのですが、日本で3か月だけドイツ語のレッスンを受けていたので、基本的な単語や読み書き、レストランで注文くらいはできます。
ただ、はねうさ夫曰く「例えばドイツ語学校に行きたくないから“ドイツ語が少しできます”と言ってしまうと、“じゃあ、その能力を証明するものを提示してください”と言われる可能性が高い。
ドイツでは言葉では信じてもらえないケースが多いから、ドイツ語が少しできると言ってしまった場合、ドイツ語検定などの証明証を提出しろと言われる可能性がある」という予測のもと、ドイツ語の記入欄は白紙にして持っていきました。
実際、この判断は正しかったです。
「ドイツ語はしゃべれない」と言ったら語学学校のリストを渡されました。
そして、ドイツ語学校へ行くことは(ドイツ語の能力を証明することは)ビザ発給とも関係してくるため、料金も半分は国が支払ってくれるのです。
また、これが移民などのケースで収入が無い方の場合は、国が完全に学費を支払うことになっているようです。
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3週間後に滞在許可証を受け取る
「滞在許可証の準備ができたので、取りに来てください」というレターが届いたので、受け取りに行ってきました。
その日は8月も終わりごろで天気もよく、あの険悪ムードだったおじさんもとても機嫌が良かったのでラッキーでした。
どうやら、数年前から続く移民の問題で、イミグレーションの担当者はかなりめんどうくさいケースを処理してきていたようです。
例えば、移民の中ではパスポートを捨ててきて「パスポートが無い、入国日もわからない、家族の消息も記録もない」などと説明し、婚歴や犯罪歴を抹消しようとする人間もいるのだとか。恐
そう考えると、私たちは運よくお互い初婚で、準備も万全、パートナーはイミグレーションオフィス管轄のエリア出身だったので、地元ネタや方言などで担当者と親しみを持って話すことができたのが功を奏したのか、担当者にとっては「簡単な手続き」だったようです。
滞在許可証はカード式で、申請時に指紋の採取などされたので、その情報もカードに組み込まれているICカードの模様。
ちなみに、カード受け取りの時に法定健康保険(日本でいう国民健康保険のようなもの)に加入している義務について言及されましたが、これが少し大変でした。
私は現在専業主婦なのですが、はねうさ夫はプライベート保険に加入しているため、はねうさ夫が事前に法定健康保健のことを調べ、ある保険会社に電話で確認したら「はねうさぎさんは加入が可能です」と言われたため、2人で面談に行きました。
すると、保険会社からは「正規の滞在許可が無いと申請できない」と言われ、まだカードができていない時期だったので仮で出してもらっていた滞在許可証と労働許可証のプリントアウトを持っていくと、今度は、「1年以上の滞在許可が無いと保険に入れない」と保険の申請を却下されてしまったのです。
おりた滞在許可はちょうど1年間だったので、「たった1日でもいいから1年以上の滞在許可があれば保険加入を認める」という意味不明の回答をもらいました・・・。
はねうさ夫がイミグレーションに電話し、例のおじさん担当者に事情を話したら、イミグレーションのおじさんも保険会社の対応に不快感を示したということで、イミグレーションオフィスから直々に保険会社に話を付けてくれたらしいのです。
そしてその後、保険会社から電話があり「はねうさぎさんの保険申請を受理します」との回答があったそうです。
ドイツも何気に「鶴の一声」的なことってあるもんなんですね。。。
それにしても、始めは怖い印象だったイミグレーションのおじさんですが、とっても親切で、そこまでしてくれるなんて感激でした。
申請から受け取りまでをスムーズに進めるコツ
あくまで私が個人的に考えることですが、物事をスムーズに進めるためにすることとして、他の事にも共通すると思っています。
【その1:笑顔で話す】
ドイツに来て、「ドイツ人ってぶっきらぼうだなあ~」とか「サービス業なのに笑顔が無いなあ~」と感じた方も多いはず。
馴れ馴れしすぎるのもやりすぎですが、やはりいつも笑顔で「私は平和であなたに害を与えないですよ~」的なオーラを放っていれば?!相手も嫌な気分にはならないと思うのです。
私は「うわー、嫌な感じ」と感じた時ほど、できるだけ笑顔でいることを心がけています。
これは海外旅行した時のイミグレーションやパスポートチェックでも使えるコワザですので試しに実践してみてください。
【その2:書類の準備は抜かりなく】
これは当たり前と言えば当たり前なんですが「念には念を」というやつです。
ネットで事前に調べたり、情報収集したり、担当者に再確認するなどして、必要書類は絶対にぬかりないように準備しておくことが必須です。書類や添付写真で申請を拒否されたらもともこもありませんから。
また、ドイツでは日本と違って「予期せぬこと」が起こったり「担当者によって言われたことが違う」ということが多いもの。どんな担当者に当たってもこんな書類もありますよ!というくらい用意周到に準備しておくのがコツです。
【その3:パートナーの協力をできるだけ仰ぐ】
私の場合は、書類の記入は自分でやりましたが、イミグレーションにアポを取ってもらうところから保険加入まで、はねうさ夫のサポート無しでは申請はスムーズにいかなかったはずです。
自分でも情報収集はできますが、やはりネイティブにも事前に情報収集してもらい、きちんと確認してもらった方が安心ですし確実です。
イミグレーションオフィスに何度も行きたい人はいませんからね。
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おわりに
私は滞在許可証(Aufenthaltstitel)のことを「ガイジンカード」と呼んでいるのですが(だって長すぎて発音できない(笑))、現在、自動車運転免証を日本のモノからドイツのモノに書き換えをしようとしていて、眼鏡屋さんでの視力検査や、今後通うことになるドイツ語クラスの申込みなど、あらゆる場面でこの「ガイジンカード」が活躍しています!
ドイツ人との結婚を考えている方は、両国のお役所対応を考えると、可能であれば日本で婚姻届けを出してからドイツで登録した方がスムーズに物事が運ぶかもしれません。
もちろん、ドイツで結婚した方でも問題なく申請手続きが出来た方も知っていますので、きちんと準備しておけば問題ないかと思います。
私は最悪、ドイツからどこかへ出国してまた戻ってくればいいや~くらいに考えていたのですが、やはり自分が合法的に認められているという証明証を受け取るのはうれしいことですね。
ようやく国保にも加入できたので、先日海外(ドイツ国外)での保険にも加入し、この後ますます旅行を楽しめそうで安心しました。
ちなみに一番喜んでいたのは私ではなく、はねうさ夫でした・・・(笑)
やはり手続きの段階で一番労力を使った人間が一番うれしいのかもしれません。
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