こんにちは!はねうさぎです。
昨日、ミュンヘンの日本領事館へ行き、7月21日の参議院選挙の投票を行いました。
ドイツに住んでいると、ドイツ人の政治への関心度の高さを感じることが良くあります。
さらに、移住者向けのオリエンテーリングコースでは、ドイツの政治、歴史、文化等を学びますので、それに伴って「民主主義とは何か」と言うことを、すごく考える時間が与えられています。
ヒトラー思想から第二次世界大戦、そしてドイツの分断から統一まで・・・先進国でありながら、とてもユニークな歴史を歩んできたドイツ。
そしてドイツ人だからこそ「民主主義とは何なのか」ということを常に意識しているのかもしれません。
国によっては、その国の国籍を有していても、海外在住となったら選挙権がなくなる国もたくさんあります。
でも、日本人は、手続きさえ行えば、海外にいても選挙権がありますので、ぜひ投票してみましょう。
もちろん、海外に長く住んでいて、日本の政治は興味がない、またはもう関係ないや~って思っている方もいるかもしれませんが、「在外選挙制度」は、日本という国が国民に与えた権利であり、私は、これは日本の良いところだなあと感じます。
今回は、海外在住で、選挙に参加する方法をお伝えします。
まずは事前手続きを行いましょう
満18歳以上の日本国籍保有者であれば、外国にいても「在外選挙制度」で、日本の国政選挙に投票ができます。
投票するために、「私は海外にいるよ!」ということを日本政府に知らせる必要がありますので、「在外選挙人名簿登録申請」を行う必要があります。
【手続きの手順】
1. 海外渡航前に居住区の市町村で転出届を出す
2. 海外へ移住したら、管轄の大使館まだは領事館へ「在留届」を提出する
3. 「在外選挙人名簿登録申請書」を提出する
4. 在外選挙人証(カードのようなもの)が、日本から郵送される
詳細は、外務省ホームページでも説明されています。
これで、準備万端!
いつでも来い!選挙!
と、思っていたのですが、落とし穴がありました。
在外選挙は、投票方法を選ぶことができる
海外に住んでいる18歳以上の日本国民は、選挙の際の投票方法を以下の3つから選ぶことができます。
1. 日本で投票する(一時帰国時などで)
2. 郵便投票
3. 在外公館投票(大使館などで)
外務省のホームページでも説明されています。
私は、バイエルン州在住ですので、管轄はミュンヘンの日本領事館です。
「在留届」を提出した際に、Eメールアドレスを記入して、情報を受け取るようにしているので、ミュンヘンの日本領事館から、様々なお知らせが届きます。
今回の選挙も「もうすぐ日本で選挙があるらしい」と言うことがわかっていても、日々の忙しさから、「いつだっけ?事前にやることあるんだっけ?」と、あっという間に時間が過ぎてしまっていました。
私の住んでいる場所は、ミュンヘンからはかなり離れているため、「日本領事館に行くより、郵便投票にしよう!」と考えていました。
でも、郵便投票の場合は、「投票用紙等請求書」という、選挙に限った申請書類を日本まで送り、その申請書に応じて日本政府が投票用紙や封筒などを郵送してくれるという仕組み。
投票用紙をいただくのに、日本までわざわざ申請書を発送しないといけず、期限も限られています。
「在外選挙人証」を持っている人に、その都度日本政府から(または大使館から)選挙用紙が送られてくると勘違いしていた私は大慌て!
そこで、ミュンヘンの日本領事館へ電話で問い合わせしてみると、14日までなら、領事館内で投票することが可能だと言われました。
ミュンヘン日帰りは、時間的にかなりきつい上、高額な電車代を払ってまで行く意味があるのか?!
ここで「もういっか・・・」と心が折れかけましたが、そうそう、忘れてはいけない・・・選挙権は民主主義の証・・・。
いつもなら、このようなプランニングは、はねうさ夫からお金や時間がもったいない!とひどく言われるところではありますが、そこは「選挙」というキーワードに弱いのか、ドイツ人・・・私1人でミュンヘンに行くことになりました。
在外選挙の期間は日曜日も領事館があいていた
© haneusagi.com
時間を節約したかったのと、行きは確実に早めに到着したかったので、分発してICEを予約。
その他の移動(UバーンやSバーン、トラムやバス)と、帰りは、バイエルンチケットを使って、各駅停車で帰宅する決心をしました。
ミュンヘンへ行くまでの電車内で、東京都の立候補者の選挙公約を熟読し、投票する人を考えました。
ミュンヘンに到着。
もっと効率的な移動手段があるのかもしれませんが、よくわからないので、ミュンヘン中央駅から、地下鉄Uバーン4号線にのって、「Lehel駅」まで移動し、そこから徒歩5分程で、ミュンヘン日本領事館へ到着しました。
雨が降ったりやんだりで、少し寒かったです。
領事館が入っているビルに到着すると、日曜日と言うことで、張り紙がしてあったので、その内容に沿ってビルの中へ。
まずは、領事館へ入る時にセキュリティーチェックをし、その後、在外選挙に来た旨を伝えると、机の方へ案内され、担当の方が説明してくれました。
言われたように、名前や選挙区の確認(海外転出届を出した市町村が選挙区になるようです)、記入を行いました。
今回は、参議院選挙ですので、投票用紙は2枚。
私は東京都の候補者へ投票、そして比例で、候補者名か政党名を記入することとなります。
机での記入が終わったら、別室へ通され、そこで、日本の選挙のように、選挙の監視委員が3人おり、名前の確認、選挙用紙の説明の後、投票ブースで記入するように言われました。
すでに、他の投票ブースには、何人か人がいて、投票用紙に記入していました。
日本のように、投票用紙に記入して箱に入れるパターンではなく、選挙区と比例、それぞれの用紙に記入したら、専用の小封筒に封をし、それを大封筒に入れて封をし、大封筒には、自分の氏名や在外選挙人証の交付番号、選挙区などを記入して、係りの方へ渡す、という流れでした。
確認が終了して、金庫のような箱に私の選挙カード(封筒)が入れられ、終了です。
私の後にも先にもたくさんの方が投票にきていて、少し驚きました。
「日本人は、やっぱり真面目?!だなあ~」と感じたとともに、「私のようにドイツに住んでいるから政治参加にも興味が湧くのかな?」と思ってみたり・・・真相は不明ですw
在外選挙郵便投票をする場合の注意点
最大の注意点は、投票用紙を請求し、それを日本へ送付し帰すタイムラインを良く把握することです。
日本領事館からEメールを受け取った時にすぐに手配した方が良いです。
私は「あとで時間がある時に用紙を印刷して送ればいいやー」なんて考えていたため、結局、日本まで郵送する概念が全くなく、時間が足りない状態でした。
【郵便投票の場合の流れ】
インターネットで「投票用紙等請求書」をダウンロード
↓
記入
↓
日本の選挙委員会(在外選挙人証に住所が書いてあります)へ郵送
↓
日本から選挙用紙が送られてくる
↓
選挙用紙と封筒に記入
↓
日本へ郵送
問題は、「用紙や選挙用紙が、それぞれ、XX月XX日までに、日本の選挙委員会に届いていないと無効」ということです。
せっかく選挙に参加したくても、発送期日がギリギリ(今回私の場合は営業5日しかなかった)だと、もったいないですよね。
外務省のホームページでも以下が注意事項となっています。
1 投票用紙の請求について
※ 在外公館等では,郵便等投票を取り扱っておりませんので,在外公館等に投票用紙を請求することはできません。
※ 投票用紙等請求書への署名を自ら行っていない場合等,記載事項に不備がある場合や在外選挙人証が同封されていない場合などは,投票用紙の交付ができません。
※ 投票用紙の請求の締切りは選挙の期日の4日前までであり,この日までに市区町村の選挙管理委員会に請求書が到達していなければなりません。
※ 投票用紙を請求してから最終的に投票が投票所に到達するまでに必要な日数を考慮して,お早めに投票用紙をご請求ください。
なお,請求が遅くなりますと,投票の締め切りまでにあなたの投票が投票所に到達しないおそれがあります。
※ 投票用紙は,任期満了日の60日前(衆議院の解散があった場合は,解散の日)から交付を始めますが,交付開始の前でも請求しておくことができますので,郵送日数を考慮して早めの請求をお勧めします。
2 投票用紙の送付について
※ 選挙期日の投票所が閉鎖する前までに到達しても,以下のような場合には,投票は受理されませんのでご注意下さい。
・投票用封筒に署名がない場合
・登録申請時等の署名と照合して本人の署名であると確認できない場合 など
「なんかよくわかんないし、めんどくさい・・・!」と言う方は、大使館か領事館などで投票するのが早いですし、確実です。
実際、領事館に電話で問い合わせをしたときも「日曜日も空いておりますので、投票のついでにミュンヘン観光はいかがですか?(笑)」と言われました。
郵便投票を検討する方は、注意点に、気をつければ、とても便利な投票方法だと思います。
2019年の参議院選挙はいよいよ21日の日曜日です。今は、期日前投票もできますよね。
たかが一票、されど一票!
海外に住んでいるからこそ、日本の世界でのプレゼンスは気になるところなので、ぜひ日本のみなさん、投票に行きましょう!
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