こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
私はここ数年、ロシア系関西人のYoutuberである『ピロシキーズ』が大好き。
はねうさ夫が外出してひとり時間ができると、彼らのチャンネルを見ては爆笑してロックダウンのうっ憤を晴らすと言う毎日を送っていますw
最近はテレビでも活躍したりと、活動の範囲を広げているようですね。
さて、『ピロシキーズ』のひとり「アレちゃん」こと、中庭 アレクサンドラさんが、動画の中で「ボルシチを作る」というものがあり、「これなら私にも作れるかも!」と思ったので作ってみました。
今回ご紹介するのは、「アレちゃん」のレシピの後に他のロシア人・ウクライナ人の方々のYoutubeやレシピサイトを参考に、行きついた私の作り方です。
ロシアにはまだ行ったことがありませんが、ウクライナのキエフでボルシチを食べた事があり、現地で食べた味に近い本格的な味になったと思うので、ぜひご自宅で作ってみてくださいね。
基本的に煮込むだけのシンプルな料理なので、簡単に作れます。
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ロシア料理?ウクライナ料理?ボルシチとは
ボルシチというと、あの真っ赤なロシア料理のスープ!と思う方が多いと思いますが、実はウクライナ発祥と言われています。(旧ソ連時代はロシアもウクライナも同じ国家という位置づけだったのでこのブログではロシア料理、としました)
Wikipediaによると、
ボルシチは、もともとは湿った牧草地に生育する草本植物のハナウドの茎、葉、散形花序のピクルスを調理した古代のスープに由来し、スラヴの名前がつけられた。時がたつにつれて、さまざまな酸っぱいスープに進化し、その中でウクライナのビーツを使った赤いボルシチがもっとも人気のある料理となっている。通常、肉または骨のストックとテーブルビートだけではなく、通常はキャベツ、ニンジン、タマネギ、ジャガイモ、トマトなどの、野菜をソテーしたものを組み合わせて作られる。
とのこと。
つまり、あの真っ赤っかのビーツを使ったスープ以外にもボルシチと呼ばれるものがあるけど、基本的には赤ビーツを使ったスープが「ボルシチ」としての代表格!ということですね。
英語の発音ではBorscht(ボーッシュのような発音)[bɔːrʃ]になります。ロシア語の動画見たときも似た感じの発音でした。
さて、最近では、ビーツの栄養価が注目されており、高い栄養価とその見た目から「食べる輸血」とまで言われているボルシチです。
ビーツの栄養価は、カリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、葉酸、食物繊維などが含まれ、不足しがちなミネラルやビタミンを幅広く補えます。
皮に含まれる食物繊維が注目すべき栄養価で、 ビーツの皮をむいた可食部の食物繊維は約2.2gである一方で、皮には約4.3gが含まれます。(zenb.jpより抜粋)
ボルシチに使用する主な食材は、ビーツ、キャベツ、ニンジン、根パセリ(またはセロリ)、ジャガイモ、タマネギ、そしてトマト。
一部のレシピでは豆、リンゴ、ズッキーニ、パプリカが入っているのも見かけました。
基本的には牛肉でダシをとり、使用するお肉も牛肉が多いようですが、豚肉、羊肉、鶏肉、または完全にベジタリアンなボルシチもあるようなので、ご自分の好きな具材を入れたらいいと思います。
アレちゃん曰く、ウクライナ風は煮込む前に食材を炒めるものが多い気がすると言っていました。
「日本でも地域や家庭によってダシや具材が異なるお味噌汁にコンセプトが似てるな~」と思っています。
簡単に作れる!初めてのロシア料理に挑戦「マイ・ボルシチ」を作ってみよう
まず、ボルシチを作る前の注意点です。
- 良く写真で見るような鮮やかな濃い紫ピンクのスープに仕上げたい場合には、必ず生の赤ビーツを使いましょう。
私は、『ピロシキーズ』の動画を見た後に、水煮になっている赤ビーツと生のビーツと2つで作り比べてみましたが、風味、見た目、味、全てが、生ビーツを使用したものの方がかなり本格的な味(ウクライナで食べたものに近い)になりましたので、今回はその材料とレシピをお伝えします。
運よく、今はドイツに住んでいるので、ロシアスーパーでは必ず、また一般のドイツのスーパーでも、ビーツの水煮、缶詰め、ビーツジュースなどはいつでも手軽に入手できますし、根パセリ(ドイツ語:Pastinaken、日本語でパースニップ)も簡単に手に入るので、作りやすい環境であると言えると思います。
最近は旬なのか、生のビーツもドイツのスーパーに出回っています。
今回は、ロシアスーパーで見かけた、葉っぱが付いたビーツを入手したので、こちらを使います。
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ボルシチの準備をしよう!ボルシチの材料をご紹介
※お鍋は「Staubココット 22cm」を使用しました。
【材料4人分】
・牛肉(カレー・シチュー用、ドイツならグヤーシュ用) 250g
・葉っぱ付き生ビーツ 中サイズ3個
・玉ねぎ 中1/2個
・にんにく 1かけ
・根パセリ、またはセロリ、またはフェンネルの茎部分 1/2本
・人参 小サイズ1本
・じゃがいも 中サイズ2個
・キャベツ(ドイツの場合トンガリキャベツ等の柔らかいものを使用)小1/4個
・トマト 中サイズ1個(無ければトマトケチャップ又はピューレで代用)
・赤パプリカ 中1/2個 ※なくても大丈夫です。お好みで。
・ビーフブイヨン 1個 ※なければコンソメで代用。
・ローリエ 1~2枚
・炒め用の油(オリーブオイル、菜種油などお好きなもので) 適宜
・塩 小さじ1
・コショウ 少々
・お酢またはレモン汁 小さじ1 ※私はより赤くするためにピンク色のラズベリー酢を使用
・ディル 適宜(多めが美味しい:なければパセリで代用)
・サワークリーム 適宜(無ければ、マヨネーズまたは無糖ヨーグルト)
・黒パン 適宜 ※スープと一緒にいただきます
味つけは、ビーフブイヨン(私はクノールのパウチ型になっている物を使用、以下写真)、塩コショウ、お酢のみです!(お酢は色をより赤くするための隠し味的な存在だと認識しています)
とっても簡単!ボルシチの作り方
今回は、何人かのロシア語のYoutuberさん達の「伝統的なレシピ」というものと作り方を参考に、ビーツの茎と葉っぱもすべて使用し、私流にアレンジした作り方をご紹介します。
使用するお鍋は圧力鍋でも良いと思いますが、その場合は煮込む時間はご自身で調整してください。
普通のお鍋でも大丈夫ですが、Staub(ストウブ)やルクルーゼなどのダッチオーブン的な重いお鍋で煮物をすると、とても美味しくできます(おそらくStaub鍋の方が密閉性があり、よりおいしくできると思います)。
【生ビーツを使ったボルシチの作り方】
1. 既にダイスカットされたカレー用の牛肉をさらに半分くらいの大きさに切る(私は1口で食べれるように小さめが好きなのでカットして使っています。ゴロっとしたお肉が好きな方はそのままお使いください)
2. Staub鍋に牛肉をすべて入れ、牛肉が隠れるくらいまでお水を注いで強火にかける。蓋はしない。
3. ふつふつと沸騰してきたら牛肉からアクが出てくるので火を中火にし、この泡のようになって出てくるアクをきれいに取り除く。
4. キッチンペーパーを鍋に入る大きさに調整して落し蓋にして鍋に蓋をし、牛肉を1時間茹で煮する(タイマーなどをセットして忘れないように!)。
5. 牛肉を茹でている間に野菜の準備をする。まず、手袋をし、ビーツを茎と根っこの部分に分けて良く洗い、根っこ?実の部分は、皮をむいて小さめの短冊切りまたはチーズおろし器でおろす。
茎と葉っぱの部分は茎部分を1センチ幅弱のざく切りにし、葉っぱ部分は傷んだ部分を取り除き、大きめのみじん切りにして分けておく。
6. 玉ねぎとニンニクはみじん切り、ニンジンは食べやすい大きさに小さくカット(多くのロシア人がスライサーなどで千切りにするか、チーズおろし器でおろしていましたので、私も小さめの千切りに)、じゃがいもは皮をむいてダイスカット、トマトもダイスカット(気になる方は皮をむいてね。私は面倒なのでそのまま)、根パセリ(またはセロリ、またはフェンネルの茎部分)とパプリカは半分にしてから厚めの千切りに、キャベツも短めの千切りにし、ディルは小口切りにして準備しておく。
野菜を切るのが面倒くさい方は、すでに千切りになっている人参やキャベツを買うと良いでしょうw
7. 4でお水で茹で煮しただけの牛肉のお鍋の荒熱が取れたら蓋を開け、落し蓋の代用にしていたキッチンペーパーを取り除き、ローリエ、ビーフブイヨン、ジャガイモを入れて火にかけ10分ほど煮る。
8. フライパンに油を入れて熱し、みじん切りにした玉ねぎを炒める。玉ねぎが黄金色になったら、ニンニク、人参、フェンネル、パプリカを入れて炒め、最後にビーツを投入して炒める。野菜がしんなりしたら火を止める。
9. 7のお鍋が沸騰して来たら8で炒めた野菜をすべてお鍋に投入し、塩を入れて軽く混ぜる。ここでは小さじ1としていますが、しょっぱくなりすぎないように味を見てね!
10. この後ビーツの茎の部分とキャベツを入れ、お酢かレモン汁を入れて少し胡椒を振って10分ほど煮込む。
11. 最後にビーツの葉の緑の部分を入れて5分煮込む。
11. お皿に盛り付けて、出来上がり!ディルを飾り、サワークリームを入れて黒パンと一緒にいただきます!
基本的には炒める・煮るだけの簡単料理なのでどなたでも作れます
本来のボルシチは、牛肉の塊を茹でてスープを取り、お肉を取り出して細かく切ったものを炒めた野菜などと一緒にスープに戻して作るやり方が伝統的なようですが、ここでは始めから小さく切った牛肉を茹でて、そこにブイヨンを加えて野菜を投入する形式にしました。
水煮のビーツでも美味しくできますが、生のビーツが手に入れば、ぜひ生のビーツで作ってみてください。
見た目の色、風味が全然違います!
また、ビーツジュースが手に入れば、ジュースを使って鮮やかな色を出すことも可能です。
ちなみに、1度目は水煮のビーツを3個使用し、いちょう切りで作った時の写真が以下ですので、明らかに違いがわかると思います。
ボルシチのポイントは、
- 牛肉を水でゆでてから使用する(今回はこの茹で汁をスープとして代用)
- 牛肉のアクをキチンと取る
- キャベツと緑の野菜以外はプライパンで炒めて鍋に投入する
- あとは鍋で煮るだけ
- 出来るだけ生ビーツを使う
- 味付けは基本的に塩のみ
野菜の大きさもお好みでカットしてください。私はめちゃくちゃ適当に切りましたw
グヤーシュのレシピの時にも書きましたが、煮込み料理の良いところは、煮込んでいる間に他の事ができることですよね。
ボルシチは、お肉も入っていますが、とても沢山の野菜を入れますので、沢山の野菜も摂取できますし、栄養価も高く、とてもヘルシーなお料理だと思います。
お肉無しで野菜ブイヨンを使用すれば、ベジタリアン仕様のボルシチとしていただくこともできますね。
ドイツでは生ビーツが手に入りやすいので、ヨーロッパにお住まいの方はぜひ1度挑戦してみてはいかがでしょうか。
自分で作ると、本当に美味しいですよ!
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