こんにちは!はねうさぎです。
ドイツに住んでいると、人々の宗教観を垣間見ることがあります。
私の友達もそうですが、今のドイツ語学校のクラスメートにナイジェリア人の男性がいるのですが、ドイツの大学で宗教学を学びたいと考えていて、将来は神父になりたいという人がいます。
そう、ドイツはキリスト教の国。
カトリック、プロテスタント、正統教義などなど・・・宗派はいろいろありますが、その中でもカトリック教徒が多い国でもあります。
世界的に見ると、カトリックが人口の90%を超えているブラジル、人口の80%以上がカトリックのメキシコやフィリピンに比べて、アメリカやイギリス、北欧諸国はプロテスタントの割合が多い国なので、以前アメリカに住んでいた自分としては、プロテスタントの国とドイツとでは、やはり雰囲気、人々の物の考え方や生活習慣が違うと実感しています。
ドイツ人の宗教観は多種多様!でもとってもセンシティブなトピック
ドイツ人、またはドイツという国を知るにあたり、キリスト教への知見があった方が、この国、またはドイツ人に対しての理解が深まることでしょう。
私も、ドイツへ来て一年が経ち、ドイツ国内の祝祭日のほとんどがキリスト教における習慣からきていることなども関係していますが、キリスト教が人々の生活に深く浸透しているのを肌で実感しています。
ドイツ語のオリエンテーリングコースで習った、「ドイツ国内在住者の信仰宗教に関する2015年の調査」では、2,550万人が「信仰無し」(いわゆるNo religionってやつです)、2,380万人がカトリック、2,230万人がプロテスタント、450万人がイスラム教、そして自由教会170万人、正統教義(Orthodoxy)160万人・・・と続きます。
つまり、人口の63%以上がキリスト教で、その次に無宗教、ということになります。
ただ、ドイツ人はあまり宗教の話って日常的にしないのです。
無宗教者が若者に多いのか、若者は教会にも行きません。
彼らに言わせると、「宗教のトピックは、とても個人的なモノでセンシティブなトピック」らしい。
なので、ドイツに長い間暮らしてみないとドイツ人の宗教観はわかりづらい、ということらしいのです。
実際に、ドイツ語学校で一緒だった何人かのシリア人たちは「ドイツ人は宗教の話をしないし、したがらない、なんで?!もっとオープンに話すべきなのに!」と不満(?)を漏らしていたことがあります。
イスラムの方々は、割と宗教観、宗教イベント、神(アラー)についての話をざっくばらんにしています。
私達、日本人から見るととても不思議ではあるのですが、彼らにとっては逆に宗教について語らないドイツ人は(も?)不思議に映るようです。
無宗教って言ってたよね?なぜ急に??
そして、はねうさ夫はどうかというと、結婚前は「僕は無宗教」と言っていたはずなのですが、先日食事をしながら、今月の初めに出席した友人の結婚式の話になり、彼らがとっても信仰深い若者2人だったので、彼らが信仰しているカトリックについての話になりました。
私が「あんなに信仰深いセレモニーだったのは少し驚き。(90分ほどのなっが~~いセレモニーでした)あなたは無宗教だからやっぱり驚いたでしょう?」と質問すると、
「僕はカトリックだよ」との初告白が!
「そんなの聞いたことないんだけど。教会にも行って無いじゃん!」
と言うと、
「クリスマスに行ってるじゃん」
とのこと。
う~~~~~ん。
「年に一回、クリスマスにだけの教会訪問、プラス・・・何?!実生活では全然カトリックと感じることが無いんだけど?!カトリック教徒として何か実生活でやっていることってあるの?」
と言い返してみたら、
「だって、僕たちのドイツの結婚式もカトリック教会でやったし、日曜日は“Ruhetag”だから大作業や音の出るような家事はしないし、それはカトリックにおけるリスペクトだ」というわけです。
“Ruhetag”といううのは、「休み」と訳されることがあるのですが、直訳すると「平和な日」「静かな日」みたいな感じで、以前このブログで書いた「【日曜日は何もしない日】ドイツ人の週末の過ごし方」に関連しています。
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つまり、彼はこの日曜日は何もしない(本当は教会に行く日なんでしょうけど)ことをリスペクトしている=つまりそれもカトリックとしてのひとつの信仰の証だと言いたいみたいです。
「でもさ、いままで自分がカトリックだなんて、一言も言わなかったじゃん!」と言ったところ「言ったよ~!」というのです。
いや~~~、「No Religion(Irreligion)」って言っていたと思うけどな~~~。
実際に、クリスマスに教会へ行っても、遠くからサービスを見ているだけだし、旅行にいって私がいろいろな教会内の彫刻やら歴史らやに興味を持っても、彼は全く興味を示さない。
そして、はねうさ夫が自分はカトリックを信仰していてそれについて話さない事に関しては、理由はわかりませんが、これこそ、「ドイツ人は宗教の話をしない」ということだ、と思いました。実際に色々話を膨らませようといろいろ質問してみても、あまり会話に乗り気でないのがはっきりわかります。
おそらく、日本人が「無宗教」とは言っていても、小さいころから神社やお寺に行って参拝したり、家を建てる時の地鎮祭や上棟式、お盆の風習等を行ってきて、知らず知らずのうちに仏教や神道の形式、信仰に対する概念などを日常に取り入れていることに似ているのかもしれません。
だからはっきりと自分の思っているものが何なのか言えない、言いづらい、説明しにくい、ということも、ドイツ人が宗教に関することを話をしづらい理由としてあるのかな~とも思いました。
または、本当にとっても個人的な事だから、わざわざ他人に言うまでもない、と思っている人もおそらくいるでしょう。
または、第二次大戦中はユダヤ人を迫害した歴史もあり、あまり宗教観については話したくないのかもしれません。
そう考えると、はねうさ夫のケースは、確かに無宗教ではないにしろ、「ソフト・カトリック」ってなことになるんでしょうか。まさか隠れキリシタンだったとは!(笑)
まあ、私もソフト神道?!なのでうまくいっているのかな~と思いました。
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