こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
突然ですが、みなさんはバタークリームのケーキは好きですか?
日本でバタークリームと言えば、子供の頃に食べたクリスマスケーキを思い出します(歳がばれちゃうね?!w)。
少し黄色がかった「ザ・バター」な色合いと、お口の中に残るただただ凄く甘くてしょっぱいだけ(どっちやねん)の何とも言えない油っぽいクリーム・・・。
それでも、私が子供の頃に「ケーキ」などというオシャレなものは、年に一度のクリスマスに登場するのと、ドラえもんのスネ夫さんの家で出てくる高級菓子でありました。
いつの頃からか、クリスマスケーキもバタークリームから生クリームへ変わり、生チョコケーキやらチーズケーキやら、ブッシュドノエル・・・などなど様々なケーキが時代と共に登場してきました。
それにしても、あのバタークリームはいったい何だったのか・・・正直に言うと、あのバタークリームを一度も美味しいと思ったことは無く、翌日になっても形が崩れない非常に気味の悪く得体のしれない物体であったことは確かです。
すでに、味が油・・・というかバターそのものでは?!くらいの勢いでしたが、ケーキが食べれる事はめったになく、子供心にウキウキしていたのを覚えています。
そんな悪印象の「バタークリーム」ですが、子供のころ以来、何十年も食べていなかったバタークリームのケーキを食べる機会がドイツに来てから何度もありました。
私は義理母を「スーパー主婦」と呼んでいますが、通常の家事や庭の手入れは当然のこと、お料理はもちろん、ジュース、ジャム、ケーキなどなども全て手作りしてしまう人だからです。
ドイツに移り住んでからのある日、義理母が「ケーキを焼いたけど、はねうさぎはバタークリームは好きでしょう?!」とバタークリームのケーキを作ったと言うのです。
「バタークリームはあまり大ファンではないけど、では少しだけ頂きます・・・」と小さいカットと頂くと・・・・「ゲー❣これがバタークリーム?!私が食べていたあのバタークリームケーキはいったい何だったの?!」という位のおいしさでした。
それ以来、きっと義理母が作っているから(手作りだから)美味しいだけに違いない、と思っていたのですが、先日、「実はバタークリームには種類がある」という事を40歳半ばにして知りました( ゚Д゚)
と、言うのも、先日の義理父の誕生日に、義理母がケーキを2つ焼いたのですが(他のドイツの地域はわかりませんが、私の住んでいる南ドイツの地域では、誕生日に2つ、3つのケーキを手作りするのは割と一般的だと思います)、その時に、義理父が毎年リクエストするマジパンケーキにフランスバタークリームをサンドしたのよ、と義理母が説明を始めました。
※ちなみにマジパンもまずい印象しかありませんでしたが、義理母が作るものは美味しいです・・・あれも何か日本で食べたやつは悪夢だったのか(謎)
誕生会に招待を受けて集まった他の家族メンバーも「ドイツバタークリームとフランスバタークリームは何が違うの?」と質問攻めです。
「ええええ?もしかして、バタークリームってお国によって違いに特徴があるの?!!」
いや・・・ホント、人生、何歳になっても学ぶべきことがありますね。
義理母の説明を元に調べてみると、なんと、イタリア式バタークリーム、スイス式バタークリーム、フランス式バタークリーム、ドイツ式バタークリーム、そして、アメリカンスタイルとロシアスタイルのバタークリームがあることがわかりました!( ゚Д゚)
今回は、各バタークリームの特徴をお伝えします。ちなみに私はお菓子作りをしないのと、専門家ではないので、名称や作り方、特徴などに違いがあるかもしれませんが、リサーチした限りの内容でここに書きますのでご了承ください。
ドイツ式バタークリームの特徴
全卵を使うので淡い黄色、メレンゲを使ったイタリア風やスイス風のバタークリームやアメリカンバタークリームより柔らかいく高温に弱いとされています。
甘さ控えめで、とても滑らかで濃厚なカスタードクリームのような味わいがあります。
作る手順は、全卵にコーンスターチと牛乳を加えて煮立たせ、濃厚なカスタードを作ります。このカスタードを冷やし、バターと混ぜ合わせたものがドイツ式のバタークリームです。
牛乳を使うところが特徴的ですね。
ドイツ風バタークリームは、ほんのり濃厚な味わいと、絶妙に滑らかな舌触り、そして優しい甘さがあり、他のバタークリームのスタイルと比較すると、アイスクリームのようなカスタードのような風味があります。
バタークリームが苦手な人にオススメのバタークリームだと思います。←実際私も美味しいと思いました
どのようなケーキに向いているかというと、スイス式バタークリームのようなメレンゲを使用するバタークリームに比べると柔らかく、安定感がないため、カップケーキの上に伸ばしたりロールケーキの中に巻いたりすると良いですが、複雑なデコレーションには向いていません。
フランス式バタークリームの特徴
卵黄のみを使用するので、黄色い色が濃いのが特徴です。
濃厚な風味があり、甘すぎず、熱に弱くクリームの形状が安定しずらいですが、絹のような滑らかさがあります。
ホイップした卵の混合物のPâteàbombeと呼ばれるベースを使って作るとのこと。
このベースは、水と砂糖を加熱した熱いシュガーシロップを作り、卵黄を泡立て、そのシロップをミキサーにかけながら泡立てた卵黄の中に少しづつ流し込んでいくというもの。
最後にバターを加えてよく混ぜ合わせると、フランス式バタークリームの完成です。
義理母もこのような説明をしていました。
フランスのバタークリームは、卵黄を使用しているので、当然ながら色が黄色いバタークリームです。
そのため、ケーキを白っぽく仕上げたい時や着色したい時にはあまり向いていません。
テクスチャは非常に滑らかで、コクと艶のあるバタークリームになり、チョコレートなど味の濃いものとの相性が良いようです。
義理母は、お手製のチェリージャムとバタークリームを挟んだ2層式スポンジをマジパンで覆ったデザイン(写真)にしていました。
イタリア式バタークリームの特徴
イタリア式バタークリームは、イタリアン・メレンゲと合わせて作る滑らかなバタークリームのことです。
メレンゲを使用していることと関連して、贅沢な口当たりなので、高級なデザートやケーキに使われることが多いようです。
また、煮詰めたシュガーシロップを使用しているため、沢山あるバタークリームの中で最も安定性が高く、比較的高い温度にも耐えることができるため、複雑なデコレーションにも適しています。
温度を調整しながらシュガーシロップを作ることが難しいため、作り手の熟練した技術が必要なバタークリームと言われているようです。
また、甘すぎず、軽い口当たりで、さらに白色のバタークリームができあがるので、ウエディングケーキや、クリームに着色する際に適しているという特徴があります。
スイス式バタークリームの特徴
スイス式のバタークリームは、砂糖と卵白を一緒に湯煎した状態で加熱し砂糖を溶かすことで、アメリカン・バタークリームとは対照的な、なめらかな質感が生まれます。
スイス式バタークリームも、イタリア式同様に、メレンゲを使用します。アメリカンバタークリームと比べて、使用する砂糖の割合が少ないため、甘さは控えめです。
砂糖を初期段階で煮詰めるため、空気に触れても柔らかさが保たれるのが特徴です。スイス式バタークリームは形が崩れにくい特徴があるので、ケーキの仕上げを滑らかにしたり、淡い白色をしているため、着色してデコレーションするのに適しています。
アメリカ式バタークリームの特徴
最も簡単な自家製バタークリームの作り方は、バターと粉砂糖、バニラエッセンスを一緒に泡立てて完成と言えるアメリカンスタイルのものでしょう。
アメリカンスタイルのバタークリームは、ほぼほぼバターと砂糖しか使用しないレシピで、安定性のあるクリームになるため、複雑なデザインやデコレーションを簡単に作ることができるバタークリームです。
アメリカ式バタークリームのバターと砂糖の比率を考慮すると、全てのスタイルのバタークリームの中で最も甘いバタークリームになる傾向があると言えます。
ただし、手作りの場合は、バターと砂糖の割合をコントロールすることで甘さの調整が可能ですよね。
少し甘めのバタークリームを作りたい場合には、バターと砂糖の重量比を1:1にすることが推奨されています。(ちょっと怖い)
標準的なアメリカ式バタークリームは、バターと砂糖の重量比が1:2とのことで、アメリカでは一般的な比率だという事です。1:1の比率よりかなり甘くなると思いますが、凝ったデコレーションには適しています。
とても複雑なデコレーションに使用するバタークリームは、バターと砂糖の割合を1:4まで上げると良いそうです・・・「甘さ控えめ」に慣れている日本人には、なかなか挑戦的な割合だと思います。
ロシア式バタークリームの特徴と作り方
ロシアン・バタークリームは、加糖練乳を加えたバタークリームで、バターがふわふわになるまで泡立てた後に、加糖練乳を加えたものです。
練乳を使うところがなんとなく勝手なイメージですが、ロシアっぽいですw
濃厚なホイップクリームのような食感になるようです。
ロシアンバタークリームの作り方
材料
- 無塩バター 226グラム
- 加糖練乳1缶(またはチューブなど)400g前後
- 塩 少々
- バニラエッセンス 小さじ1
1)泡立て器付きスタンドミキサーのボウル、またはハンドミキサーの大きなボウルで、バターの色が明るくなり、量が増えるまで、中高速で3〜4分泡立てます。定期的にボウルの側面についたバターをこすり落としましょう。
2)バターが、軽くふわふわになったら、加糖練乳を少しずつ加えます。4~5回に分けて練乳を加え、1回ごとに完全に混ぜ合わせてから次の練乳を加えましょう。あまり早く練乳を入れすぎると、バターが混ざりにくくなります。
3)練乳をすべて加えたら、塩とバニラエッセンスを加え、とろりとするまで泡立て続けます。最初は薄く、少し分離しているように見えるかもしれませんが、混ぜ続けていると、まとまってとろみが出てきます。少し濃いめの生クリームのような食感で、フィリングとして使うととても美味しいです。
注意!このバタークリームは、すぐに使ってください。長期保存はお勧めしません。数時間以内に食べない場合は、冷蔵庫で冷やしてください。
世界のバタークリームには実は色々あると知って驚いた
今回、「バタークリーム」と一言で言っても、色々な種類がある事を知りました。
そして、幼いころ食べたあのバタークリームのクリスマスケーキの発祥地は、勝手な独断と偏見ですが、アメリカかロシアスタイルのバタークリームだと断定しましたw(だって、ドイツ式とフランス式のバタークリームは味が全く違う)
日持ちもしそうですよね・・・特にアメリカンバタークリーム・・・そして油と砂糖のオンパレード!(苦笑)
ここまでバタークリームの話を書いてきてこんなことを言うのもなんですが、私が一番好きなドイツのケーキは「黒い森のさくらんぼケーキ(schwarzwälder kirschtorte)」です❣(笑)
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義理母の説明と照らし合わせながら今回の記事の参考にさせていただいたのは以下の動画です。興味のある方はどうぞ作ってみてくださいね!
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