こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
中央アメリカの小さな国、エルサルバドル。
エルサルバドルに空路で旅行する場合、首都のサンサルバドル国際空港に降り立つ方がほとんどでしょう。
数年前までは「世界一治安の悪い国」とも言われていたエルサルバドルですが、現在は治安改善に向けた取り組みが進められ、状況は大きく変わりつつあります。
この記事では、空港から市内までのアクセス方法と、現地の治安状況について最新の情報を交えてご紹介します。
エルサルバドルの基本情報:過去から現在までの変遷と治安状況
「救世主」を意味するエルサルバドルは、豊かな歴史と文化を持ちながらも、変動の激しい社会情勢を経てきました。
中米に位置する九州の半分ほどの面積である小さな国のエルサバドルは、先住民文明からスペインの植民地時代、独立、内戦、そして近代化と、多くの変遷をたどっています。
エルサルバドルは、日本と同じく火山と地震が多い自然環境に囲まれており、住民はたびたび自然の脅威に直面してきました。
この過酷な環境の中で、人々はたくましい忍耐力を身に付け、勤勉に働くことで今日の国民性が培われてきたと言われています。
「中米の日本」と言われることもあるエルサルバドル。現在も経済的・社会的な課題を抱えながらも、新しい大統領のもと、観光やビジネスの面で新たな発展が見られます。
エルサルバドルの基本情報
- 正式名称:エルサルバドル共和国
- 首都:サンサルバドル
- 人口: 約650万人
- 公用語:スペイン語
- 人種構成:大多数がスペイン系白人と原住民の混血(白人10%、原住民5%強、混血85%弱)
- 通貨:ビットコイン(法定通貨として導入)、アメリカドル
※アメリカドルを使用しているため、物価はそこまで低くない。 - 気候:熱帯性気候で、年間を通じて暖かい。乾季(11月~4月)と雨季(5月~10月)に分かれる。
- 歴史:1821年にスペインから独立。長い間、政治的不安や内戦、ギャング犯罪による治安問題が深刻だったが、現在は治安が改善されつつある。
近年ようやく観光客が増加していますが、クレジットカードが使えるお店はまだまだ多くない印象でした。
また、英語が話せる人も非常に少ないので、英語が話せるスタッフがいるホテルを利用したり、翻訳アプリなどを活用してコミュニケーションをとることになります。
もちろん、旅行に困らない程度にスペイン語ができるのが理想ですが…
日本国籍の人はエルサルバドルにビザが必要?
日本国籍の人がエルサルバドルを90日以内の観光目的で訪れる場合、ビザは不要です。
最長90日間の滞在が可能で、ビザなしで観光やビジネスの短期滞在を楽しむことができます。
ただし、入国時にはパスポートの残存期間が6か月以上であることが推奨され、入国管理官による入国審査が行われます。
また、現地での滞在期間を延長したい場合は、現地の移民局にて延長手続きを行う必要があります。
入国の際のパスポートコントロールの部分に「観光カードの購入が必要なパスポート保持者」の一覧表があり、例えば、アメリカ国籍の方は12ドルの支払いが必要となります。
日本国籍、ドイツ国籍ともに観光カードの購入は必要ありません。
なぜか私は180日の滞在許可をもらいました。
エルサルバドル旅行の安全対策と治安状況
「エルサルバドルって安全なの?」と思う方が多いと思います。
エルサルバドルは一時、世界一危険な国と呼ばれるほどギャング犯罪が問題となっていましたが、ナジブ・ブケレ大統領の就任(2019年)以来、犯罪対策が強化され、治安は大きく改善しています。
🇸🇻の治安について質問があったので体感的な話をします。
— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) October 28, 2024
動画は首都サンサルバドルの歴史地区中心街。夜11:00。セキュリティの人が所々に居るし子連れで夜出かけてる人を首都以外でも沢山見るので本当に治安は改善してるのだろうと。
運転手から聞いた話では無くしたスマホが返ってきた例もあるそう。 pic.twitter.com/YvqO4dHiBS
国の治安政策と取り組みにより、世界からの観光客が増加しています。
- ギャング撲滅作戦: 大規模なギャング取り締まりと刑務所改革。
- 治安部隊の強化: 警察と軍が街頭でのパトロールを増やし、市民の安全を守る取り組みを進めています。
- 観光地の安全性: 特に観光客が訪れる主要エリアは、治安が強化されており、比較的安全です。
現地の方曰く、ギャングたちの収容所は国際空港の3倍ほども広さがあるのだとか!大量ですね・・・
ギャングを封じ込めた事で、ナジブ・ブケレ大統領の人気は絶大です。
現地の方とのお話や、お土産屋さんでのグッズ販売などを見れば、彼がどれだけスーパースターの様な人気者なのかがうかがえます。
世界で最も治安が悪いと言われたエルサルバドル🇸🇻が、たった数年で南北アメリカでは🇨🇦に次ぐ安全な国に。
— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) October 25, 2024
ギャング撲滅政策で注目を浴びる42才のナジブ・ブケレ大統領。
お土産屋さんやキオスクにカレンダーやカップのお土産の数々をみて人気が伺える😊エプロンまであるよ…#はねうさ家族旅行2024 pic.twitter.com/OG3WLVaox0
以下の、HHKのエルサルバドル現地レポ記事が興味深いので、ご参考までに貼っておきます。
観光客向けの安全対策
- 観光エリアの選択: サンサルバドルや周辺の観光スポットでは、治安が改善していますが、ギャング活動があると報告されている場所や、現地の人からあのエリアはお勧めしないなどと言われる一部の地域には近づかないようにしましょう。
地元の人やガイドの指示に従うことが重要で、外務省のホームページや日本大使館のサイトも参考にしましょう。 - 夜間の外出: 夜間の外出は必要最小限にし、安全なエリアで行動することが推奨されます。
とは言え、現地の方は普通に夜のイベントや夕涼みに外に出ていて、私たちはグループで普通に夜も外食していました。 - 交通手段: 信頼できるタクシーや配車アプリを利用することが安全です。公共交通機関は、観光客にとって安全でない場合があるので避けることが望ましいです。都市によってはUberが使えました!
- 個人の安全意識: 貴重品を目立たせない、周囲の状況に注意を払い、観光地以外では特に慎重に行動しましょう。
治安に関しては、現地のドライバーさんから色々なお話を聞くことができました。
例えば、アワチャパン(Ahuachapán:人口約35万人の都市)でお話ししたドライバーさん曰く、以前はアワチャパンでは多い時で1日に20人もの方が犯罪に巻き込まれて亡くなったこともあるそうで、2~3年前までは怖くて現金を持って外出することさえできなかったそうです。
このドライバーさんは、ナジブ大統領に対してかなりポジティブな意見で、彼が大統領になって以来、国民は非常にハッピーだと言います。
実際に、現地の人からの幸せオーラや雰囲気を感じました!
例えば、観光客の増加に伴い、運転手としての仕事もそうですが、お店、レストランの活気、またある人は中国から電気スクーターを輸入して販売するなどの小さなビジネスを始めるなど、経済が活発化しているのを肌で感じているそうです。
以前案内したドイツ人は、エルサバドルに庭付き家具付きの一軒家を購入したそうで、海外からの投資も徐々に拡大されている模様。
エルサルバドルは全体的にトヨタや日産、三菱やいすゞなどの「中古車のそのまた中古車」と思われる車両を沢山みました。このドライバーさんは日本車しか買わないそうで、日本人としては嬉しいですね。
以前は、ギャングが捕まっても、賄賂や癒着などが理由ですぐに釈放され、犯罪が繰り返し行われていたそうなのですが、ナジブ大統領の犯罪と向き合う厳しい姿勢により、そういったことも一切なくなったのだとか。
実際、私たちは、首都のサンサルバドル中心地(歴史地区)、エルサルバドル第二の都市サンタアナ、国立公園、アワチャパン、エルサルバドル西部の自然とコーヒー農園に囲まれた『ラ・ルタ・デ・ラス・フローレス(La Ruta de Las Flores)』と呼ばれるルートで訪れたフアユアやコンセプシオン・デ・アタコなどの街でも危険な雰囲気を感じたことは一切ありませんでした。
エルサルバドルの治安とタトゥー・お酒の文化事情:現地の声を聞いてみた
現地のドライバーさんと色々な話をする中で、私たちが旅行していて見たり感じたりした疑問をいくつか投げかけてみました。
例えば、中南米と言えばタトゥーを入れている人が多いというイメージだったのですが、エルサルバドルではほとんど見かけません。
ドライバーさん曰く「タトゥーはギャングのシンボルだよ。タトゥーを見たらギャングを想像してしまうのさ。もしエルサルバドルでタトゥーを入れてたら、会社は雇ってくれないし仕事を見つける事ができないよ!」との事。
なるほど・・・興味深いですね。
また、レストランでビールを注文していたのですが、レストランによって違いはあるものの、4本以上または5本以上は注文できない」と断られたことがありました。
エルサルバドルのビール瓶は小さめで、常時1本が500mlのドイツビールよりも1本の分量が330 mlと少ないです。
レストランによってはお酒を提供していないお店も。
レストランでアルコール提供の制限をしているのかどうか質問をした所、ドライバーさん曰く「お酒を飲み過ぎると、酔っぱらって喧嘩を始めたり人に迷惑をかける人もいるからね。自分の適量が分からずに多く飲んでしまう人もいるし、それで治安が悪くなる可能性もある。だからお店によっては提供料を制限している場所があると思う。お酒の飲み過ぎは悪だよ!」とのことでした。
エルサルバドルのギャングのトラウマは、深く国民感情に刻まれているのだな、と感じました。
サンサルバドル空港から市内中心部へのアクセス方法とおすすめの移動手段
私たちは、ドイツからアメリカ本土を経由して、サンサルバドル国際空港へ到着しました。
国際空港からサンサルバドルの市内中心部までは約40km離れており、車で移動する必要があります。
ここでは、サンサルバドル国際空港からサンサルバドルの市内中心部までの移動手段をご紹介します。
サンサルバドル国際空港の基本情報
- 空港名: エルサルバドル国際空港(通称: サンサルバドル国際空港:SAL、またはコマラパ国際空港(西: Aeropuerto Internacional de Comalapa)
- 距離: サンサルバドル国際空港は市内中心部から約40km南に位置しており、移動には約30〜45分程度かかります。
空港から市内への移動手段
- タクシー:
- 概要: 空港タクシーは便利で、安全な移動手段です。タクシーは到着エリアの外で待機しており、メーター制ではなく、あらかじめ料金が決まっています。
空港から出るとプライベートタクシーの客引きも沢山寄ってきます。スペイン語で価格交渉できる方はしてみましょう。 - 料金: 市内中心部までのタクシー料金は約25〜30ドル(アメリカドル)程度。
- 所要時間: 渋滞状況にもよりますが、30〜45分程度。
- 安全性: 空港公式のタクシーを利用するのが推奨されます。
- 概要: 空港タクシーは便利で、安全な移動手段です。タクシーは到着エリアの外で待機しており、メーター制ではなく、あらかじめ料金が決まっています。
- シャトルバス/プライベートシャトル:
- 概要: 一部のホテルや旅行代理店が空港から市内中心部までのシャトルバスやプライベート手配のシャトルサービスを運行しています。予約が必要な場合が多く、グループ旅行に便利です。
インターネットで「San salvador airport shuttle car to the city center」などと検索するとシャトルサービスが出てくるので、事前予約しておくか、価格の相場を知っておいた方が良いです。 - 料金: 無料~25ドル程度(ホテルや人数による。夜料金がある場合も)
- 所要時間: 約45分。
- 概要: 一部のホテルや旅行代理店が空港から市内中心部までのシャトルバスやプライベート手配のシャトルサービスを運行しています。予約が必要な場合が多く、グループ旅行に便利です。
- タクシーアプリ(Uber, InDriverなど):
- 概要: サンサルバドルではUberやInDriverといったライドシェアアプリが利用可能で、空港から市内中心部までの移動にも便利です。料金はタクシーよりも少し安いことが多いですが、空港内のWi-Fiを利用して呼ぶ必要があります。
- 料金: 15〜30ドル程度。
- 所要時間: 30〜45分。
- レンタカー:
- 概要: 空港内には複数のレンタカー会社があり、旅行者向けに車を借りることが可能です。レンタカーを利用する場合は、事前予約をしておくとスムーズです。エルサルバドルの交通事情に慣れていない場合は、運転に注意が必要です。
- 料金: 日額約30ドル〜(保険込み)。
- 所要時間: 30〜45分。
- 公共バス:
- 概要: エルサルバドルにはパブリックバスもありますが、観光客にとっては安全性や利便性の面であまり推奨されません。特に大きな荷物がある場合は避けるのが無難です。
- 料金: 1ドル以下。
- 所要時間: 約1時間以上。
家族旅行という事で人数が多かったので、ミニバン型のタクシーを(スペイン語ができる義理妹が)価格交渉して、空港からホテルまで30ドルで移動しました。
空港からのおすすめの移動手段
タクシーやUberなどの配車アプリが最も便利で安全な選択肢です。
特に空路で空港に到着し、初めてサンサルバドル市内に移動する場合、タクシーやUberなら直接ホテルや行きたい場所までスムーズに移動でき、料金も事前に把握できるので安心です。
Uberの他に、inDrive(インドライブ)という配車アプリも使えますので、必要に応じてダウンロードして準備しておくと良いと思います。
移動手段の選択は、予算や目的地、旅行スタイルによって決めると良いでしょう。
例えば、アワチャパンなど、街によっては配車アプリが使えないところもあったので、エルサルバドル全土で使えるとも限りません。
ただし、アワチャパンなど、街によってはトゥクトゥクが走っており、1~3人であればトゥクトゥクで移動も可能です。
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