こんにちは!はねうさぎです(@haneusagi_com)です。
ベルギービールが好きな方は多いと思います。
アントワープは、首都のブリュッセルに次ぐベルギー第二の都市ですが、以前は25以上ものビール醸造所があったと言われています。
しかし、現在は「De Koninck」(デ・コーニンクまたはデ・コニック)という地ビールの醸造所一か所だけが残っています。
このDe Koninck醸造所では、ビールのテイスティング付きの自分でまわるツアー付きのビール博物館としても機能しています。
ビール好きのはねうさ夫は気分ウキウキ・・・で、一緒に行ってきました。
>>あわせて読む
2021年8月時点でのベルギーの感染症対策と入国に関して
まずは、ベルギーへの入国に関して簡単に説明します。(2021年8月時点)
以下、ベルギーの日本大使館のホームページからの抜粋となりますが、現在日本からベルギーへの入国は可能とは言え、ワクチンパスポートまたはPCR検査の陰性証明書、または感染後の回復証明書のいづれかを、入国の際に証明する必要があります。
ベルギー国内の感染状況やベルギー政府の対応を知りたい
●ベルギー政府コロナウイルス特設サイト(英語,仏語,蘭語,独語)
感染例発生情報や,一般的な対応方法,ベルギー政府の対応,よくある質問と答えなどが掲載されています。
https://www.info-coronavirus.be/fr/news/
●日本からベルギーへ渡航する場合、渡航の48時間前までの渡航者追跡フォーム(Passenger Locator Form。以下URL参照)への入力が必要です。
https://travel.info-coronavirus.be/public-health-passenger-locator-form
ドイツからベルギーへの入国に関して知りたい
ちなみに、私たちはドイツから自家用車で陸路を使ってのベルギー入国でしたが、上記のフォームに入力し、コンファメーションのEメール通知を受け取った後、QRコードの付いたフォームを印刷して入国しました。
とは言え、高速道路上でチェックポイントなどで検査されたり確認されることは無く、素通りであっさり入国。
EU及びシェンゲンエリアの市民または在留許可のある人は、ベルギーがその都度指定する色別の分類地域(グリーンは安全地域の認識)を事前に確認して旅行を計画しましょう(以下リンク参照)。
私達の住むドイツのエリアは「グリーン」でしたので、EU市民またはそれに準じる資格のある方はコロナテストも不要と認識しました。
ただし、2021年8月からドイツ入国へはすべての人がPCRテストまたは抗原テストをして入国する必要がありますので、ドイツへ戻る際にはベルギー(またはその他滞在地域で)でコロナテストが必要となります。(ドイツ政府のコロナ規制対策はその都度変更されますので、大使館HPやロベルトコッホ研究所のHPなどで確認して最新情報を得てください。入国に関する責任はこのブログでは負いません。)
ベルギービールの特徴と「De Koninck」地ビールについて
ベルギービールは良い意味でも悪い意味でも「ビールっぽくないビール」と言って良いでしょう。
ビールごとに指定のグラスがあり、ビールそれぞれの香りやアルコール度数、泡の状態を最良に保つために様々な形状のグラスでビールを飲めるのも魅力の一つ。
ビールを楽しむ・・・と言うよりも、ベルギー人はビールをワインのように楽しんでいるのかな?と感じました。
つまり、香りとコクのある味わいを少しづつ堪能しながらビールを楽しんでいる様子なのです。
ビールにおける典型的な「苦味とホップの香りと炭酸で喉ごしシュワーーー!」だけでは語れないのがベルギービールなのです。
多くのベルギービールがフルーティーな香りとまろやかな酸味、炭酸があり、ビールが得意でない女性でもハマってしまう人がいるほど芳醇な香りのビールがあります。
ドイツもご当地ビールは沢山ありますが、ドイツ人であるはねうさ夫でも「もしかしたらベルギー人のビール愛と種類はドイツ以上かも・・・」なんて呟いてしまうほど、沢山の種類があります。
そんなご当地ビールの一つである、アントワープの「De Koninck(英語だと『デ・コニック』のような発音に聞こえました)」ビール。
アントワープは、ベルギーの首都ブリュッセルに次ぐ第二の都市で、市内のカフェやブラッセリーでは赤いロゴマークの「De Koninck」ビールを良く見かけますし、カフェのお姉さんによると、もちろん市民にも一番人気のビールなのだとか。
アントウェルペン(オランダ語: Antwerpen [ˈɑntʋɛrpə(n)], フランス語: Anvers [ɑ̃vɛʁ(s)], 英語: Antwerp [ˈæntwɜrp], ドイツ語旧称: Antorf, Antorff)は、ベルギーのフランデレン地域・アントウェルペン州の州都である。首都ブリュッセルに次ぐ同国第2の都市で、都市圏人口は約120万人。市としては最大の人口を持ち、2020年1月1日の総人口は52万7763人。面積は204.51 km2, 人口密度は2581人/km2である。
オランダのロッテルダムと共に欧州を代表する港湾都市の1つ。(by Wikipedia)
あるカフェで、ベルギービールについて色々と質問したら、お姉さんにオススメされ、この「De Koninckビール醸造所博物館」へ行ってみることにしました。
アントワープの地ビール「De Koninck」醸造所の歴史について
De Koninck Brewery(Brouwerij De Koninck)は、アントワープ(オランダ語ではAntwerpen)に本社を置くベルギーのビールメーカーです。
デ・コニックのフラッグシップビールが入っているグラスは「bolleke(ボレーク)」と呼ばれていますが、口語的にはビールが入ったグラスを指すようになり、バーでDe Koninckのビールを注文する際にこの言葉が使われたため、Bollekeという単語がそのまま赤ラベルの伝統的なDe Koninckビールを指すようになったそうです。
そして、De Koninck醸造所の歴史は中世までさかのぼります。
その昔、アントワープの街の端、メッヘレンに向かう道沿いに「De Plaisante Hof(「陽気な庭」の意味)」という宿がありました。
愉快な名前とは裏腹に、この宿は、中世には殺人者やその他の犯罪者が絞首刑にされた悪名高い絞首台場(現在のキングアルバート公園)の真向かいに位置していたため、このアントワープとベルシェム(Berchem)の境界線上、De Plaisante Hofの前には、町に入る商人が通行料を支払う際の証である「手」を模った石の境界柱が立っていました。
つまり、「手」は関所のシンボルでした。
この「通行料の手」は、現在、デ・コニック醸造所の建物に掲げられている看板の中(右上の緑色の部分)に表示されています。
最近では、醸造所内でもその「手」を模ったデザインを見つけることができます。
この「手」は、アントワープ市のシンボルとしても知られていて、聖母教会の前にも手を模ったオブジェや、手の形のベルギーチョコレートがお土産に販売されていたりします。
始めアントワープに来た時に、「なんで手?」と思いましたが、そういった理由からなのだとか。
さて、その後の醸造所は、1827年6月26日、当時エリザベート・コップの夫であったジョセフ・ヘンリカス・デ・コニック(Joseph Henricus De Koninck)が関所の場所であったDe Plaisante Hofを購入しました。
しかし、その後すぐにジョセフは亡くなり、未亡人となったエリザベートは、1833年に相続した商品を買い戻したヨハネス(Johannes Vervliet)と再婚しました。
実は、ベルギーは、オランダの一部とフランスの一部をつなぎ合わせた国家(言い方は色々あるかもしれませんが・・・)であることをご存知の方は多いかと思いますが、1833年当時、ベルギーは建国してからまだ3年しか経っていませんでした(ベルギー王国は1830年に正式に設立)。
ヨハネスは、宿屋を醸造所としてオープンし、関所の通行料のシンボルにちなんで「De Hand」(手)と名づけました。
1845年にヨハネスが亡くなる頃には、この醸造所は成功し、ビールは有名になっていたと言います。
デ・コニックの名が初めて登場するのは、ヨハネスの継息子であるカロルス・デ・コニックが事業を継続したときであした。
1883年にカルロスが亡くなると、息子のフランソワ・ジョセフ、後には娘のジョセフィーナ・ジョアンナが家業の責任者として醸造所を引き継ぎました。
売上は常に好調で、大麦を原料とするビールはアントワープの街で最も人気のある飲み物となっていきました。
1912年、MechelsesteenwegとBoomgaardstraatの角にあった家業は、有限責任会社Charles De Koninckに変わり、ジョセフィーナ・デ・コニックが主要株主となり、フローレント・ヴァン・バウエルが重役に任命されました。
醸造所の記録によると、フローレントは特に第一次世界大戦中に非常に優秀な働きをしたため、デ・コニック女史は彼に会社を継がせたいと考えたといいます。
2010年、醸造所はデュベル・モートガット醸造所に売却されましたが、現在もグループ内の独立したブランドとして稼働しています。
De Koninck醸造所ミュージアムの楽しみ方
コロナだからなのか、オーディオガイドがあると聞いていましたが、ありませんでした。
この醸造所は自分のペースでミュージアム内を回れるような工夫がしてあり、特にツアーガイドさんはいません。
De Koninck醸造所ツアーの流れ
- まず、オンラインでチケットを予約する(日時、人数)
- 醸造所へ行き、ギフトショップのカウンターでオンライン予約のバーコードを見せて紙のチケットに変換してもらう
- まず始めにツアーに含まれているテイスティングビールを隣接のビアガーデンでいただく
- ビアガーデン(またはホール)でテイスティングビールをいただくと、コインをもらえる
- ツアースタート。エントランスで紙チケットのバーコードをスキャンすると扉が開いて中に入れる。屋内にグラス置き場がいくつもあるので、ビールは飲みながらツアーをスタートしてもOK!お子さんはソフトドリンクがもらえます。
- ビールの醸造工程、実際に使用されているタンク、ボトリングのイメージビデオや醸造所の歴史、オーナーたちの会話を「盗み聞き」できるビアホールのお部屋など、ビールに興味のある方や歴史が好きな方には興味深いツアー。
- 【ここでビアガーデンでもらったコインを使用】ツアーの後半、建物の中の通路に、ビールを注ぐことができるハンドルがある場所があるので、ハンドルの横に設置されたスロットにコインを挿入すると1杯分のビールを注ぐことができます。奇麗なグラスはケース並んでいるので自分でビールを注いでそのまま飲むことができるというビール好きにはたまらない仕掛けとなっています。
- そのまま建物を出て、ツアー終了
テイスティングのビールは、BollekeとTripel D’Anversの2種類でした。Tripel D’AnversはBollekeよりもアルコール度数が高いのですが、「典型的なベルギービールの味!」という感じで私は気に入りました。
下の写真は、市内のカフェで知り合ったウェイトレスさんですが、このビアホールでも働いていて、とても親切でした。ご本人に許可を取って撮影しています。
私にとって旅の醍醐味とは、こういった人との関りです。嬉しいし楽しい!
ツアーに関しては、醸造所の中を自分のペースでまわれるのはメリットもありますがデメリットもありますね。
ツアーの多くはビデオなどで醸造所の歴史やビールについて学ぶところが多く、ベルギーと言う国を象徴して、言語は「英語、フラミッシュ(オランダ語)、フランス語、ドイツ語」のミックスという部分があり、耳でキャッチアップできる部分は良いのですが、動画が字幕の場合には字幕を読みながら映像を観なければならず、結構忙しく感じました。
残念ながら日本語の説明やガイドは無かったのですが、言葉はわからなくてもビール好きなら楽しめる内容だと思います。
はねうさ夫と私の個人的な感想としては、チェコのピルスナーウルケルのツアーの方が、気分的に「ツアーに参加した!」という満足感があり、ガイドさんに色々質問できたのも良かったので、ここは好みがわかれるところだと思います。
>>あわせて読む
De Koninck醸造所ミュージアムとビアガーデンへの行き方
De Koninck醸造所ミュージアムにはアントワープ中央駅からトラムで行くことができますが、私たちは歩いて行きました。
街の中心部からだと20~30分、中央駅からもあるいて20~25分で到着しますので、街歩きが好きな方は歩いていくこともできます。
また、ギフトショップもあるので、De Koninckのグッズはもちろん、ビールをお土産に購入することもできますよ。
Antwerp City Brewery De Koninck
住所: Mechelsesteenweg 291, 2018 Antwerpen
電話番号: +32 3 866 96 90
開館時間: 火〜日 11:00〜19:00(最終入場18:00)
【価格】
- 大人:12ユーロ
- 学生/グループ:10ユーロ
- 子供(4-15):8ユーロ
- 65歳以上: € 12
- ファミリーパス(大人2人+子供2人または3人):36ユーロ
- 教師:9.50ユーロ
- 子供(0-3歳):無料
【ツアー詳細】
- ガイドなしのオーディオビジュアル、インタラクティブツアーです。
- 自分のペースで、所要時間は約1時間です。
- ツアー前とツアー中に2回ずつ試飲ができます。
- ツアーは車いすでも参加できます。
- オンラインでチケットを購入すると、2ユーロの割引が適用されます。
公式ホームページ: http://www.dekoninck.be/en
コメント