こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
欧州の多くの都市から直行便があるクタイシは、ジョージアの首都トビリシから221km西へ離れた街で、かつてはジョージアの首都だったこともある長い歴史のある都市。
コロナ禍があけてようやく待望のジョージア旅行へ行ってきました!
私たち夫婦両者が好きな国という事もあり、三度目のジョージア(グルジア)訪問。
もともとメインは中央アジア観光旅行だたので、ジョージアはクタイシのみに2泊し、市内から少し離れた場所を観光することに決めていました。
というのは、初めてクタイシを観光した時には「特に見る場所もないし1日あれば十分」くらいに考えていて、泊まった宿の方から近隣へ足を延ばすツアーを提案されていたのですが、時間が無くて断ったという経緯があったからです。
今回は、クタイシから車でアクセスしてジョージアの大自然を満喫できるお勧めスポットをお伝えします。
ジョージアのクタイシについて/場所はどこ?
クタイシ(ジョージア語:ქუთაისი)は、世界で最も古くから人が住み続けている都市の一つであり、ジョージアの首都であるトビリシ、黒海に面するバトゥミに次いでジョージアで3番目に人口の多い都市です。
トビリシの西221キロメートルのリオニ川沿いに位置し、イメレティ州の州都でもあります。
歴史的にはジョージアの主要都市の一つで、紀元前6世紀から5世紀にかけて、「コルキス」の首都として機能していたことが考古学的に証明されているそうで、歴史はかなり古いです。
その後イメレティ王国の首都となった経緯があります。その後、アラブ人によって一時的に占領されるまで、ラズィカ王国の首都でもありました。
1008年から1122年まで、クタイシはグルジア連合王国の首都、15世紀から1810年まで、イメレティア王国の首都でしたが、1508年にオスマン帝国のスルタン、バヤジット2世の息子であるセリム1世によって征服されました。
そのような歴史的背景からなのか、クタイシ市民から私が受けた印象は、「結構街に誇りを持っている人が多い」という事。
実際、街自体はさほぼ大きくはありませんが、歴史や気候のせいなのか、少し他のジョージアの街の人とは違う印象を受けました。
2012年10月から2018年12月まで、クタイシはジョージア政府の地方分権の取り組みとしてジョージア議会議事堂がトビリシより移転され、ジョージア国会の所在地となっていましたが(そう!私たちが初めてジョージアを旅行した時には国会議事堂がまだクタイシで機能していたのです)現在は、首都のトビリシに戻されました。
もぬけの殻となった旧議事堂は、イベントホールなどに使用される・・・とのこと(地元のタクシー運転手話)。
以下地図を見ていただくとわかりますが、クタイシはジョージアの中の大きな都市としても比較的内陸に位置し、トビリシやバトゥミからもかなり離れていますし、隣国国境からも離れていますので結構独特な文化が確立されたのかな?という想像になります。
クタイシからオカツェキャニオン(Okatse Canyon Natural Monument )へ
オカツェ・キャニオン(Okatse Canyon)は、大自然好き、ハイキング好き、ちょっとエクストリーム?好きな方におススメ!
ビジターセンター前には「Taxi!?」と誘ってくる客引きのおっちゃん達がいますが、価格を聞いたら10ドルとかすさまじいボッタくり価格を提示してくるので無視です。
せっかくハイキングルートに来たのだから歩きましょう❣
ビジターセンターでチケットを買ったら建物から出てハイキングを開始します。
1.5~2時間近く歩くのでトイレはビジターセンターで済ませておくのがおススメ。
始めはこんな感じの木々中をずんずん歩いて行くのですが・・・
歩き続けるとゲートがあり、そこから「空中散歩」ルートになるのですが、ここでチケットの確認があるので、決してビジターセンターでもらったコードが付いているレシートのようなチケットは捨てないようにしてください!(写真がゲート)
「ハイキングトレイル」では、ダディアニ歴史的な森を通り、780メートルの長さの吊り道デッキを通って、パノラマの景色を眺められる空中に浮いているような展望デッキまで歩くことができます。
歩いていると展望デッキが遠くに見えます・・・以下の写真でオレンジにマーキングしてみました。
ひえー((((;゚Д゚))))
展望デッキまでのハイキングは全長約780メートル!この写真右のトレイルも「吊ってある」(だからハンギングトレイル)ので、結構怖いです。
この結構な高さと長さのハイキングデッキを「空中散歩」して楽しむことができるのです。
個人的にはさほど高所恐怖症ではないのですが、この「空中散歩」は冷や汗が出ました(;゚Д゚)
帰りはまたのどかな道を戻っていきます。
5月だったこともあり、お天気は少し不安定でしたが、雨天の場合はハイキングできないそうなのでラッキーでした❣
新緑のニオイでマイナスイオン浴びまくり!という錯覚?に陥り、とっても楽しむことができました。
この日は2万歩以上歩き、ぐっすりねむれました(笑)
オカツェキャニオン(Okatse Canyon Natural Monument )入場料
- 6歳以下のお子様:無料
※オカツェキャニオン天然記念公園では、身長が1m20cm以上であることが条件 - 6歳から18歳までのチケット:5.50GEL
- ジョージア国民および居住者(18歳未満を除く)のチケット:9.20GEL
※身分証明書をご持参ください! - 18歳未満を除く、その他の国籍者のチケット:17.25 GEL(約935円・・・なかなかの価格)
※生徒や学生の訪問期間において、学校または大学の教師1人が無料で訪問可能。
※観光庁と保護地域庁の間で締結された協定がある場合、観光庁の添乗員やガイドは無料で訪問可能。
追加オファー:
- 結婚の調印式: 100 GEL
年間を通してツアーを楽しむことができますが、雨天時、積雪時は安全を考慮し、入場禁止となります。
おススメのシーズンは4月から11月までです。
- 営業時間 10:00- 17:00
- 営業日:毎日
問い合わせ先詳細:
- ビジターサービス:Tamar Kirtadze
- 電話:595 03 60 47
- Eメール: samegrelo.okatse@gmail.com
- HP:https://apa.gov.ge/en/eco-tourism/servisebi-da-tarifebi/CanyonofOkatse
ジョージアの大自然を満喫!マートヴィル・キャニオン(Martvili Canyon)渓谷
オカツェキャニオン(Okatse Canyon)の後に、もう一つの渓谷へ行きました。
こちらは、マートヴィル・キャニオン(Martvili Canyon)と呼ばれている渓谷を散策できます。
アバシャ川の300メートルのボートツアーや、山河の渓谷の美しい景色を楽しむことができます。
新緑と深い苔に囲まれた渓谷になっている部分、いくつかの滝を見ながら歩くことができます。
ちょっとした自然公園のような感じで、地形は色々なバリエーションがあるので、大きくはありませんが見ごたえがありました。
昨日2つのナショナルパークに行って久しぶりに2万歩以上あるいたのだけど、Martvili Canyonという場所が新緑、苔、滝などが凄く素敵な場所だった。寒かったから乗らなかったけどボートにも追加料金で乗れる。チャンスがあれば夏にまた行きたいな☀️かなり癒される。#クタイシ #ジョージア旅行 #旅好き pic.twitter.com/xRKrdXmaZI
— はねうさぎドットコム (@haneusagi_com) May 11, 2023
追加料金を払うと、ボートに乗ることもでき、ボートエリアはわかれているので、チケットが無いと入れない雰囲気(チケットないならあっち行け的な空気でしたw)でした。
ボート料金は入場料と別に15 GEL(約800円)が必要です。
ツアーガイドさんが「僕は外で待ってるから」というので理由を聞いてみたら、ジョージア人にも人気がある場所で、付き合っている彼女と一緒に行こうと約束しているので・・・という事でした(笑)かわいいですね!
でも、その言葉も納得!人気があると言うのが良くわかりました。
また、終日時間がある場合や近隣に宿泊している場合には、ジップラインや別の滝に行ったりリフティングなどのアクティビティもあるので、この渓谷だけでなく周辺を存分に楽しむことができると思います。
外には、これから駐車場やらバス停やら何かを作るのか、工事が進められていました。
マートヴィル・キャニオン(Martvili Canyon)入場料
- 6歳以下のお子様:無料
※キャニオン天然記念公園では、身長が1m20cm以上であることが条件 - 6歳から18歳までのチケット:5.50GEL
- ジョージア国民および居住者(18歳未満を除く)のチケット:9.20GEL
※身分証明書をご持参ください! - 18歳未満を除く、その他の国籍者のチケット:17.25 GEL
- ボートサービス:15 GEL (ボートルート訪問時、訪問者の身長は1m以上でなければならない)
※生徒や学生の訪問期間において、学校または大学の教師1人が無料で訪問可能。
※観光庁と保護地域庁の間で締結された協定がある場合、観光庁の添乗員やガイドは無料で訪問可能。
追加オファー:
- 結婚の調印式: 100 GEL
年間を通してツアーを楽しむことができますが、雨天時、積雪時は安全を考慮し、ボートツアーは中止となります。
ボートは自分でこぐ必要があり、ボートの定員は6名まで。
運動靴を履いて、カジュアルな服装でご参加ください。
おススメのシーズンは4月から10月までです。
- 営業時間 10:00- 17:00
- 営業日:毎日
問い合わせ先詳細:
- ビジターサービス:Ani Tsikarishvili
- 電話: 595 80 54 55
- E-メール: samegrelo.okatse@gmail.com
- HP:https://apa.gov.ge/en/eco-tourism/servisebi-da-tarifebi/martvilis-kanioni
【ヨーロッパ最後の秘境と呼ばれるワケ】ジョージア観光は美食・ワイン、歴史や文化的な魅力も沢山あるが大自然も満喫できる!
ジョージア観光は色々な魅力があるけど、初めてこの国を訪れた時にジョージア人の若者が言っていた「この国の何を観光するの?何もないのに」と言う言葉。
「いやいや!こんなに素晴らしい自然があるのことは国の宝だよ!特に欧米人は自然大好きだからそれも観光資源になるんだよ」と伝えました。
ちなみに、ジョージアには沢山のエコ・ツーリズムトレイルがあり、こちらのサイトから以下の文章も見つけました。
2021年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会の延長第44会期での決定により、「コルキスの雨林と湿地群(Colchic Rainforests and Wetlands)」が世界遺産に登録されました。
「コルキスの雨林と湿地群」は、ジョージアにおける4つの保護地域の境界線内に位置しています: コルヘティ国立公園とムティララ国立公園、キントリシ保護区とコブレティ保護区の4つの保護区内に位置しています。この世界遺産はジョージアにとって初の自然遺産になります。
ユネスコ世界遺産に登録された4つの保護地域は、いずれもコーカサス・エコリージョンと黒海盆地の重要な一部であり、独自の生態系と豊かな生物多様性を持っています。このステータスは、ユネスコ世界遺産のIXとXの基準に従って付与されたものです。
地図で見るとざっとこの一帯です(以下)。
マートヴィル修道院(Martvili Monastery)
マートヴィル・キャニオンを散策したあと、ガイドさんが気に入っているというマートヴィル修道院へ連れて行ってもらいました。
現在修道院が建っている丘の上の場所は、古代には異教徒の文化センター的な役割として使われ、神聖な場所だったという歴史があります。
そこには古代の巨大なオークの木があり、豊穣と繁栄の偶像として祀られていたそうです。先住民がキリスト教に改宗した後、木は伐採され、信仰の対象とはならなくなりました。
そして、7世紀後半、古いオークの木の根のあとに教会が建てられました。
本堂のマルトヴィリ・チコンディディ聖堂(メグレル語でChkoniは「オーク」の意)は、侵略によって以前の教会が破壊された後、10世紀に再建されました。
現在、教会内では14世紀から17世紀のフレスコ画を見ることができます。
バグラティ大聖堂やムツヘタの歴史的建造物群のような世界遺産に登録されていてきちんとメンテナンスされている大聖堂や修道院もすばらしいけど、この修道院のフレスコ画のふっる~~い感じもとても良かったです。
観光客は私たちだけで、厳粛な空気が流れていました。
ちょっと写真を撮るのも躊躇してしまうような空気感。
注意点として、ほかの厳粛なジョージア正教の建物と同様、女性はスカーフなどで頭を覆う必要があります。私はフード付きのジャケットを着ていたのでフードをかぶりましたがスカーフも用意されていました。
泊まったホテルでクタイシからツアーを利用(英語ガイド付き)
私たちは、宿泊したホテルに確認し、プライベートツアーで2人合わせて合計約100ユーロを支払いました。
ツアーの移動ルートは上記地図の様なイメージ。クタイシを朝10時に出発し、18時ごろ戻りました。
ただ、街へ行くとミニバンなどで他のグループと一緒に似たような内容の終日ツアーでもっと安い価格もあったので、ガイドさんは素晴らしかったけど、若干(ぼったくられた)ような感覚はなくもないですが、プライベートツアーで時間の融通も利いてもらえたし、近年のジョージアの価格高騰と考慮すれば妥当かなと自分にいい聞かせております。
ちなみに、私たちは初めてクタイシを訪れた2018年に宿泊した同じホテルに泊まったのですが、経営していた女性は資金がたまったのかアメリカへ移住したとのことでした・・・。
ホテルの名前は「Hotel Tamar Mepe」(以前は、Hotel Kiev Kutaisi Hostelと言う名前)で、一泊30~50ユーロほどで泊まれます。
以前は朝食が付いたと思うのですが、今回は朝食は無しです。市内中心部に非常に近く、カフェやレストランも近くにたくさんあるし、スーパーもあるので、歩いてクタイシの主要スポットを観光したい方にはお勧め。夜は犬が吠えている以外は静かでした(笑)
クタイシ空港に深夜到着だったので、今回もホテルの送迎をお願いしたのですが、1人あたり15 GELらしく、10ユーロちょっとを支払いました。(深夜料金という事で納得するしかない)
ちなみに、クタイシの中心街のレストランでお店の方にお願いしてクタイシ空港までタクシーを呼んでもらったのですが、支払いは5ユーロほどでした(うーん)。
色々と新しい発見があった今回のクタイシ旅行でしたが、今回ご紹介したオカツェ・キャニオン(Okatse Canyon)とマートヴィル・キャニオン(Martvili Canyon)へクタイシから足を延ばしてみてはいかがでしょうか。クタイシとのコントラストを感じられるとても素晴らしいデイツアーでした♪
>>あわせて読む(この時の記事を読むと1ラリ=45.11円、でしたが、なんと2023年6月8日時点で1ラリ=53.44円だから高く感じる訳です)
https://www.haneusagi.com/travel-europe-georgia-reasons-to-recommend-georgia
https://www.haneusagi.com/travel-central-asia-travel-routes-and-budgets2023
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