ドイツの小さな町の大きなシンボル!世界遺産ナウムブルク大聖堂の見どころ

ドイツのナウムブルク見どころ

こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。

ドイツ、ザクセン=アンハルト州にある都市「ナウムブルクNaumburg (Saale)」。

ナウムブルクは、一見小さな町ですが、その中には驚くほどの歴史と魅力が詰まっています。

特に、この町の大きなシンボルであるナウムブルク大聖堂は、その壮麗さと歴史的価値から世界遺産にも登録されています。

今回は、この美しい大聖堂の歴史、建築の特徴、そして見どころについてご紹介します。

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目次

ナウムブルクとナウムブルク大聖堂の歴史的背景

参照:世界遺産データベース

ナウムブルクは、ザーレ川沿いにある街と言うことで、都市名はナウムブルク・アン・デア・ザーレとも表記されます。

ちなみに、川は、ドイツ語でDer Flussと、男性名詞なのですが、川に固有名詞がついている場合、男性だったり女性だったりと、特にルールが無いらしいです。

さて、ナウムブルク大聖堂は、ドイツのザクセン=アンハルト州に位置する歴史的な教会で、その建築と歴史的な意義から世界遺産に登録されています。

大聖堂の歴史は12世紀にさかのぼります。

その建設は、1129年に始まり、完成までにはおよそ100年以上を要しました。

この長大な建設期間は、大聖堂が地域の宗教的および社会的な中心であったことを物語っています。

100年以上ってかなり長い年月!

ナウムブルク大聖堂は、ロマネスク様式とゴシック様式が融合した特異な建築スタイルが特徴です。

特にそのロマネスク様式のファサードは、時代を超えた美しさを持ち、細部にわたる彫刻や装飾が見どころです。

また、大聖堂内部にはゴシック様式の改修が施され、荘厳で壮大な空間を感じ取ることができます。

©haneusagi.com

大聖堂は、神聖ローマ帝国時代における重要な宗教的拠点としても知られ、多くの修道士や信者たちが集う場所でした。

その歴史的な背景には、教会の権力と影響力の象徴としての役割があり、地域社会に深く根ざしていたことが伺えます。

また、ナウムブルク大聖堂は、ドイツの歴史的建築物の中でも特に保存状態が良好で、そのままの姿で当時の宗教的な雰囲気を伝える貴重な遺産となっています。

中世の建築技術や美術、宗教的な意義を学ぶには最適な場所です。

現在もなお、多くの観光客や歴史愛好者たちがこの大聖堂を訪れ、その歴史と美しさに感動することでしょう。

世界遺産ナウムブルク大聖堂(Naumburger Dom)の見どころ

ナウムブルク大聖堂(Naumburger Dom)は、ドイツの歴史的な町ナウムブルクに位置する壮麗な大聖堂で、ナウムブルクの司教区としての歴史を誇る場所です。

司教区は、カトリック教会の宗教的リーダーシップと行政管理を担う地域で、歴史的、文化的、社会的に重要な役割を果たします。

初めはロマネスク様式で建築されましたが、その後の修復でゴシック様式が加わり、ロマネスクとゴシックが見事に融合した建築を楽しむことができます。

1. ロマネスク様式のファサード

©haneusagi.com

特に注目すべきは、精巧な彫刻が施された入り口のアーチです。

大聖堂の正面には、装飾的な柱と彫刻が組み合わさり、訪れる人々に強い印象を与えます。

個人的に素晴らしいと感じたのは、南側の回廊に残るロマネスク様式の建築です。

形状が素晴らしく、とても神秘的でミステリアスな雰囲気がありました。

2. ゴシック様式の内部空間

©haneusagi.com

大聖堂の内部は、ゴシック様式に改装されており、天井の高い尖塔アーチや大きな窓が特徴です。

ゴシック様式の内部空間は、その開放感と垂直感を強調し、美しいステンドグラスなどと共に訪れる人々に圧倒的な印象を与えます。

ここでの必見は 西側の内陣の半円形の壁に並ぶ、1250年につくられたという12体の木彫りの像。

彫刻には「最後の晩餐」や「十字架を背負うイエス・キリスト」などがリアルに表現されており、思わず息をのんでしまうような古くて美しく、その神々しい美しさに思わず息を呑んでしまいました。

これらの彫刻は、「ナウムブルク・マイスター」と呼ばれる匿名の職人によって手がけられたとされています。

3. 創設者(スポンサー)スポンサーになった夫婦の像

参照:世界遺産データベース

さらに、大聖堂内には創設者であり出資者の貴族Hermann(ヘルマン)とReglindis(レグリンディス)、またEkkehard II(エッケハルト2世)とUta(ウタ)夫妻の像は完成度が高く有名です。

特にウタは「中世で最も美しい女性」と評判でした。

エッケハルト2世とウタ夫妻には継承者がいなかったため、全ての遺産がこの礼拝堂の建築に充てられたという歴史的背景も興味深いです。

また、大聖堂には美しい礼拝堂やお庭もあるので、ぜひじっくりと時間をかけてまわってみましょう。

ナウムブルク大聖堂は、壮麗な建築と豊かな歴史を堪能する素晴らしい場所でした!

●ナウムブルク大聖堂
【所在地】
Domplatz 16, 06618 Naumburg (Saale)
http://www.naumburg-cathedral.de/(独・英)
http://www.naumburger-dom.de/(ドイツ語のみ)

ナウムブルク大聖堂のチケット料金

以下は、ナウムブルク大聖堂の入場料金に関する情報です。

個人訪問者向けオーディオガイド付き(オーディオガイドのダウンロードはこちら

※オーディオガイドは、独・英・仏・蘭・露・中国語のみ

  • 大人: 9,50 € [チケット]
  • LAGA-Bad-Dürrenberg-2024入場券所持者(大人料金): 8,50 € (2024年まで有効)[チケット]
  • 学生、研修生、市民手当受給者、障害者(GdB 50以上)、FSJ参加者: 6 € [チケット]
  • 生徒: 3 € (オーディオガイド用に自分のヘッドフォンを持参するか、チケット売り場で使い捨てヘッドフォンを1 €で購入できます)[チケット]
  • ファミリーチケット(大人2名とその義務教育を受けている子供): 23 € [チケット]

2019年6月に訪問した時は、直接購入で、大人6.5ユーロでした。
ビックリ!

※教会の礼拝、コンサート、結婚式などにより開館時間が制限される場合があります。

詳細は、ナウムブルク大聖堂の公式サイトをご確認ください。

2019年に行った時には、英語とドイツ語のオーディオガイドがありましたが、「まさか日本語は無いよね?」と質問したら、ラミネートされた両面に日本語で説明が書かれているものを貸し出していただきました。

世界遺産に登録されたナウムブルク大聖堂の価値

参照:世界遺産データベース

ナウムブルク大聖堂は、ただの宗教的建造物にとどまらず、その建築的、歴史的価値から世界遺産として登録されています。

ここでは、世界遺産データベースのサイトを参照し、ナウムブルク大聖堂が世界遺産に登録されたその意義と価値を見てみることにします。

登録対象は大聖堂本体だけでなく、クロイスター(中庭を囲む回廊)や礼拝堂、宝物庫などの施設も含まれています。

これらの施設と周囲の広場が一体となって保護されています。

大聖堂の特徴と設計

ナウムブルク大聖堂は、全長95メートル、幅22.5メートルの壮大な建築物で、その設計は総主教十字のような「‡」形の平面プランを持っています。

大聖堂の構造には、東西に広がるトランセプト(十字形の短軸部分)とアプス、クワイヤ、双塔が含まれています。

特に注目すべきは、東西の双塔が対称ではなく、設置位置やデザインが異なっている点です。

東の双塔はロマネスク様式で頂部がバロック様式、西の双塔はゴシック様式で頂部がゴシック・リバイバル様式となっています。

身廊とアプス

大聖堂の身廊は主にロマネスク様式で、内装はロマネスク様式とゴシック様式の折衷が見られます。

アプスとクワイヤはゴシック様式で、聖域と俗世を分ける「クワイヤ・スクリーン」が設置されています。

特に、東のクワイヤ・スクリーンはヨーロッパ最古級のロマネスク様式のもので、聖人の絵が飾られたシンプルなデザインが特徴です。

一方、西のクワイヤ・スクリーンはゴシック様式で、精巧な彫刻とレリーフが施されています。

アプスの装飾も東西で異なり、東は明るくシンプル、対照的に西は重厚で精緻なゴシック彫刻が施されています。

クロイスターと周辺施設

南側のクロイスターはロマネスク様式で、周囲には洗礼堂、ディ・エヴァンゲリステン礼拝堂、ドライケーニヒス礼拝堂、エリーザベト礼拝堂が連なっています。

特にエリーザベト礼拝堂には、13世紀に制作されたテューリンゲンの聖エリーザベト像が収められており、同聖人の最古の彫像とされています。

また、21世紀に制作されたドイツ人画家ネオ・ラオホの華麗なステンドグラスも注目されており、歴史的価値と現代的な芸術が融合しています。

ナウムブルク大聖堂はその豊かな歴史と多様な建築スタイル、芸術的価値から、訪れる人々に深い感銘を与えることでしょう。

15世紀にはハンザ同盟の加盟都市となったナウムブルク

©haneusagi.com

ナウムブルクは、中世より交通の要所として重要な役割を果たし、商業と経済の中心地として名を馳せていました。

そういった歴史的背景から定期市が開催されるこの町は、その歴史的背景から、ルネッサンスからバロック時代にかけての建物がそのままの姿で残っており、ノスタルジックで魅力的な古都の風情を漂わせています。

私たちがナウムブルクを訪れた際には、「Hussiten Kirsch Fest」と呼ばれる伝統的なお祭りが開催されていました。

お祭りがあると、町全体が活気に満ちていて楽しいですよね!

お祭りでは、多くのテントや屋台が並び、地元の特産品や料理を楽しむことができました。

特に、Hussiten Kirsch Festは、毎年6月27日から7月1日の期間に行われるお祭りで、パレードも実施され、多くの観光客で賑わいます。

お祭りの時期にナウムブルクを訪れれば、町の活気や地元の文化を体験できること間違いなしです。

さらに、ナウムブルク周辺は自然豊かで、美しい景観を楽しめるほか、旧東ドイツ地域では唯一のワイン産地としても知られています。

地元のワインを味わいながら、歴史的な町並みを散策するのもお勧めです。


●Hussiten Kirsch Fest(ドイツ語のみ)
https://hussiten-kirschfest.de/startseite.html
※2019年は、6月27日~7月1日までの5日間で、パレードも行われたそうです。

ナウムブルク・アン・デア・ザーレへのアクセス方法

©haneusagi.com

ナウムブルク・アン・デア・ザーレへのアクセスは、車と電車の両方で可能です。

周辺には魅力的な小さな街が点在しており、車での移動が便利ですが、電車でも快適にアクセスできます。

  • フランクフルト中央駅からは、ドイツ鉄道のICEまたはICを利用し、約3時間から3時間半で到着します。
  • ベルリン中央駅からは、ICEとREを乗り継いで、約2時間でナウムブルクに到達できます。
  • ドレスデン中央駅からは、ICEやREを利用し、約2時間半で到着します。
  • ライプツィヒ中央駅からは、REを利用して約40分でアクセスできます。
  • エアフルト中央駅からは、REで約45分で到着します。

ライプツィヒやエアフルトに宿泊し、日帰りでナウムブルクを訪れるのがオススメです。

ナウムブルク中央駅から大聖堂までは徒歩で約15~20分ほどの距離です。

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この記事を書いた人

旅行、おいしいもの・ワインが大好きのドイツ在住40代。旅行、デザイン&アート、国際結婚ネタ、語学学習(英語・ドイツ語)のヒントをお届けします。20代後半にアメリカでインターン経験。現在はフリーランス翻訳家。ひょんなことから2017年7月11日より南ドイツ在住。干支と小動物風な行動により、幼少時に父親から「うさ」と呼ばれて育つ。その最愛の父は2021年に他界。気ままに書いてます~
プロフィール詳細は「はねうさぎ」をクリックしてね!
★TabiTabiさんに寄稿した「旅行記」
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