こんにちは!はねうさぎ(@haneusagi_com)です。
今回は、アゼルバイジャンの首都バクーの象徴的存在である「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」に滞在した体験記をお届けします。
この豪華なアゼルバイジャンを象徴する5つ星ホテルは、印象的な建築と最上級のサービスで知られており、バクーのパノラマを一望できる絶好のロケーションに位置しています。
カタカナで書いてしまうと味気ないのですが、「Fairmont Baku, Flame Towers(アゼルバイジャン語:Alovqüllələri)」のことで、アゼルバイジャンが、ゾロアスター教の発祥の地と考えられており、その火崇拝の長い歴史を象徴してデザインされました。
「フレーム」は「Flame(炎)」のことで、「Frame」だと「額縁・骨組み」の意味になるので、発音に注意です!(笑)
さて、この5つ星ホテル「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」に宿泊した感想を含め、ホテルについてご紹介したいと思います。
アゼルバイジャンについての概要
アゼルバイジャンは日本人にはまだ馴染みが薄いかもしれませんが、この国には多くの魅力が詰まっています。
1991年にソビエト連邦から独立したこの国は、北はロシア、南はイラン、西はアルメニア、東はカスピ海に面し、アジアとヨーロッパの境界に位置するコーカサス地域の一部です。
言語はアゼルバイジャン語が公用語で、ロシア語も広く通じますが、英語は主にホテルや観光地でのみ使用されている印象でした。
アゼルバイジャンはイスラム教を主宗教とする唯一のコーカサス諸国で、古代からゾロアスター教、キリスト教、イスラム教が交差する文化の十字路に位置しています。
また、石油と天然ガスの豊富な産出により、経済的にも急速に発展しており、「第二のドバイ」とも評されることがあります。
首都バクーは、近代的な建築物と国際レベルのインフラが整備されつつある一方で、中世からの歴史的建造物が残る旧市街もあります。
「内城」と呼ばれるこの旧市街地には、ユネスコ世界遺産にも登録されている15 世紀の王室御用邸であったシルヴァンシャー宮殿やバクーの街を見渡せる乙女の塔があり、かつての繁栄を今に伝えています。
アゼルバイジャンの人口は約1014万人(2022年)、使用される通貨はアゼルバイジャン・マナト(AZN)です。
世界的に見れば犯罪発生率は低めなアゼルバイジャン。
治安も比較的よく、通常のマナーを守っていれば危険な雰囲気もありませんが、スリなどの軽犯罪には注意して旅行しましょう。
この国の象徴とも言えるシルクロードの遺跡や、豊かな自然と古い村々が広がる農村地帯など、多彩な魅力を持つアゼルバイジャンを訪れて、新旧交錯する文化と景色を体験してみてはいかがでしょうか。
私たちは、首都のバクーの他、バクーから325km離れた北西部の都市で世界遺産の街「シャキ(Şəki)」にも足を延ばしました。バクーから移動して眺める自然豊かな風景は素晴らしかったです。
アゼルバイジャン入国にはビザは必要?
日本国籍者がアゼルバイジャンに入国する際、三つのビザ申請方法があります。
第一はアライバル・ビザで、日本国旅券所持者はヘイダル・アリエフ国際空港において短期滞在ビザを申請可能です。
このビザは一次有効で、滞在期間は30日以内です。
ただし、パスポートの有効期限が6ヶ月未満の場合は申請できないため注意が必要です。
第二の方法はE-VISA(電子査証)で、インターネットを通じて申請することができます。
E-VISAはオンラインで簡単に申請るる事が出来、事前にビザを取得することが可能です。
私(日本国籍)と、はねうさ夫(ドイツ国籍)は各自それぞれ事前にE-VISAを申請しておきました。空港での待ち時間を短くしたかったためです。
最後に、滞在期間が30日を超える場合や複数回の訪問が必要な場合は、アゼルバイジャン大使館で直接ビザを申請する必要があります。
これは主に東京の大使館で行うことができます。
新型コロナウイルスに関連して、2023年3月28日以降はワクチン接種証明の提示は必要なくなりました。
アゼルバイジャンに15日以上滞在する場合は、入国後に滞在登録の申請も必要です。
詳細はアゼルバイジャン外務省や大使館に直接問い合わせることが推奨されています。
ラグジュアリーホテル「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」(Fairmont Baku, Flame Towers)
アゼルバイジャンに火崇拝の歴史がある事は書きました。
また、アゼルバイジャン自体が「火の国」の意味をもっており、このフレームタワーは、首都・バクーのみならず、アゼルバイジャンのシンボルそのものです。
建物は、3つの高層タワーで構成されていて、そのデザインは、まさしく「炎」を連想させます。
ビルの高さは182 m。33階以上の上層階には、130戸の住居用アパート、ホテルタワー部分は250部屋および61部屋のサービスアパートメント、そして、総面積33,114平方メートルのオフィススペースを提供するオフィスビルで構成されています。
ホテルタワーには、映画館、レストラン、ライブミュージックバー等も併設されており、総合施設となっています。
フレームタワーの建設は2007年に始まり、2012年に完成。総工費用は、推定3億5000万ドルと言われています。
プロジェクトの設計を担当したのは、世界で4番目に大きな建築設計事務所のヘルムース・オバタ・カッサバウム(Hellmuth, Obata and Kassabaum 略称:HOK)。
アゼルバイジャン、規模がデカいですねーー!
この「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」は、バクーで最もラグジュアリーな5つ星ホテルと言われています。
「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」のお部屋をチェック!
チェックインの時に「お部屋の希望はございますか?」と質問されました。
予測もしていない質問だったので、「え~?」と考えていると、はねうさ夫が「景色の良い上層階を希望します」と伝えたので、「ホテル最上階の28階のお部屋をご用意します」と言われました。
図々しいはねうさ夫w
でもね、結局その上にもお部屋あるんじゃん?っていう疑惑が後から湧き上がりました…スイートルームかな?!
後で思ったのですが、「バスタブのあるお部屋を希望」と伝えればよかったなあと思いました。
スパがホテルの中にあっていつでも使えるので、別にバスタブなくてもいいと言えばいいのですが、今まで泊まった5つ星ホテルの部屋にバスタブが無いなんて一度もなかったので、まさかシャワーブースだけのお部屋に案内されるとは夢にも思いませんでした。
注意です!
さて、ここからお部屋チェック!
●ベッドと枕:
今まで泊まったホテルの中でもTOP3に入る寝心地の良さ!
使用しているリネンも高品質。
マットレスはさすがにチェックしなかったけど、枕はカナダ製とドイツ製を使用しているという事でした。
●お部屋の窓:
このホテルに泊まったら気になるのはやはり景色。
残念ながら窓ガラスのお手入れがイマイチで、ガラスはクリアではなかったです。
おそらくこの地域の気候を考えると、すぐに窓は汚れてしまうだろうという予測と、なかなか窓ガラスを清掃するのは大変だろうとは思うけど、少しがっかりしたのは事実。
通常のカーテンと遮光カーテンの2重装備で、ボタンひとつでカーテンの開け閉めを行えるところはさすが、ラグジュアリーホテル。
●バスルーム:
シャワーヘッドと水道の蛇口は、世界に誇るドイツの高級ブランド・ハンスグローエのラグジュアリーライン「アクサ―」。
ここは間違いなくラグジュアリーブランドを使用。
アメニティーもかわいくオシャレでした。
不思議だったのは、トイレ、ビデ、洗面ボウルがTOTOだったこと。
日本人としては、日本メーカーをラグジュアリーホテルに採用してくれているところはとても嬉しいし、誇らしいのですが、TOTOが5つ星ホテルに入っているという微妙な違和感を感じてしまいました。
ヨーロッパでは見ない光景です
ビデの壁側にタオル掛けがあり、薄手の手ぬぐいのようなタオルがかけてあったのも嬉しい気づかい。
私は、ビデは夜寝る前に足を洗うのに使っています。
もちろん通常の使用用途でも使えますよ。
●インテリア:
お部屋、バスルーム共にベージュ系で統一された落ち着いた雰囲気。
天井も高く開放感がありました。
高い天井から吊るされた照明器具は、まるで大きなランタンをデザインしたような少しアジアンテイストなデザインで、お部屋のアクセントになっていました。
「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」で残念だったこと
少し残念だったのは、「国のポリシー」ということで、フレームタワーへ出入りする度に実施されたセキュリティーチェック。
空港並みに、バッグ、ジャケットもベルトコンベアーに置かないといけず、面倒くさかったです。
安全第一ということは頭では理解していますが、宿泊客としてはあまり気分の良いものではありません。
高層ビルだし、ちょうど国際的なカンファレンスが行われていたようで、仕方ないと言えば仕方ないのですが、もう少しスマートなアイディアが欲しいところです。
また、チェックインの時にロビーが何だか殺伐としていて落ち着かなかったこと、ウェルカムドリンクもフルーツもチョコレートもなかったのには少し驚きました。
「庶民のくせに、えらそーに!」と思うあなた!
確かに事実ですが・・・私、期待しすぎだったのかな?!
「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」のホテル設備と価格
このホテルには、映画館、レストラン、スパ、ジム、バー等の設備もあり、宿泊客はもちろんのこと、宿泊していない人でも有料で利用することができます。
写真の夜景は、ヒルトンホテルからの眺め。夜のライトアップは必見です!
宿泊客はスパ(マッサージなどのトリートメントは別)とジムは無料で使用できると言われましたが、チェックインの時にデポジットをある程度の金額支払い、レストランやバーなどでは部屋番号を伝えてデポジットから差し引いてもらうようにしました。
お部屋はシティービューだったため、カスピ海を臨むお部屋ではなかったのですが、スパからは眺めも良く、行った時間は人も少なかったのでとても良かったです。
ホテルの方も言っていたのですが、多くのお客様はアラブ系の国(特にドバイからはフライトコネクションも良く、良くお客様が来られるのだとか)からが多いとのことだったので、女性専用のスパルームもあるようなのですが、私達は共用スパ(もちろんドイツじゃないから水着着用!笑)へ行ったので、プール、2種類のジャグジー、2種類のサウナをほぼ独り占めで使いたい放題でした。
アラブ系の方たちは、おそらくスパには行かないのでしょう。
プールもサウナも整備が行き届いていて清潔、スタッフの英語も素晴らしくフレンドリーで、とても気持ちよく使用することができました。
宿泊する際には水着持参をお忘れなく!
そして、生バンドが演奏しているバーラウンジにも行ってみました。
価格はドイツのレストラン並みで、こういった途上国としては、かなり高価ではあると思います。
私たちはビールとワインを2杯ずついただきました。
カクテルやジュースに使用するストローはすべて紙製なのも好感が持てました(環境配慮)。
客層は、ニューリッチのロシア人が多いイメージ。
こちらもおそらくイスラム教徒であるアラブ系のお客様は来ないと思います。彼らはお酒飲まないのでね・・・。
お隣の国、ジョージアがワインの産地として有名ですが、アゼルバイジャンでもワインを生産しているとのことで、ご当地ワインを味わってみることに。
驚くことに、とてもクオリティーの高いワインでした!
個人的には、辛口の赤ワインがとても良かったですが、ホテルの方曰く、国際的にもシャルドネなどの白ワインに定評があるとのことでした。
朝食は、ビュッフェ方式でしたが、やはりここはなんだかんだ言って途上のイスラム教圏。食べ物にあまりバリエーションがないのですよね。
現時点までで、はねうさ夫と2人で泊まった5つ星ホテルの朝食に独断と偏見でランキングを付けていて、今のところのトップ2は、ベトナムの「ホテル・ニッコー・サイゴン」と、セーシェルの「Hリゾート」なのですが、残念ながらこの2か所を超えることはありませんでした。
さて、気になるこのホテルの宿泊料ですが、なんと1泊200ユーロ前後。
もちろん、シーズンによると思いますが、気になる方はWEBサイトやホテル予約サイトなどで確認してください。
公式サイトは日本語表示も選択できます。
Fairmont Baku, Flame Towersウェブサイト
この価格は、もちろん一般のアゼルバイジャン人にはとても高額ですが、ニューリッチのアゼルバイジャン人もいるわけなので、こういった方には妥当な金額でしょう。
「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」は、他の国や地域の5つ星ホテルと比較しても、価格は割とリーズナブルだと思うので、窓ガラス、サービス、ウェルカムドリンク等、「残念・・・」と思ったところを価格と照らし合わせてみたら納得する部分もあるかもしれません。
価格を考えると、バクーに行ったのなら、一度は泊まる価値アリです!
私達はこのホテルに2泊したのですが、今思えば3泊して、もう少しスパやジムを楽しんでも良かったかなあという気持ちはあります。
「フェアモント・バクー・フレーム・タワーズ」、あなたが泊まる時にはまた違った趣があるかもしれません。
ぜひ、バクーに来た際にはせっかくなので宿泊してみてはいかがでしょうか。
【ホテル名:Fairmont Baku, Flame Towers】
住所:Mehdi Huseyn Street 1A, Baku, AZ1006
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